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北, 天安艦 攻撃説 強まるとすぐに "挑発だ" 反発

原文入力:2010-04-23午後07:24:22(1609字)
太陽節祝砲まで批判 "黙過できず"
危機高め 天安艦世論転換の性格も

イ・ジェフン記者

←北韓が23日に発表した名勝地総合開発指導局スポークスマン談話を通じ、長期間の観光中断で被った被害に対する補償として没収すると明らかにした南側政府と韓国観光公社の資産5ヶ施設の一つである金剛山離散家族面会所。金剛山/写真共同取材団

北韓が23日南側との金剛山観光事業に事実上‘死亡宣告’を下した。北側が南側政府と観光公社の所有する5ヶの不動産を没収し、現代峨山など民間業者の不動産凍結と管理人員追放措置を行ったことは、南側とこれ以上 金剛山観光事業を行わないという通知と同じことであるためだ。もう残っているのは現代峨山など南側民間業者の不動産を没収する措置程度に過ぎない。1998年11月18日に初めて観光船を浮かべて以来、南北和解協力の代表的象徴だった金剛山観光事業が断崖絶壁に立たされている。

北側はなぜこの時点にこういう超強手を持ち出したのだろうか? 北側はこの日、名勝地総合開発指導局スポークスマン談話で 「リ・ミョンバク逆徒は太陽節記念行事にまで是非を言う無礼な挑発もはばからなかった」とし「彼らの艦船(天安艦)沈没事件を我々と無理に連結させよう」としていると主張した。天安艦の沈没以後‘対北韓軍事攻撃’主張まで提起されている南側世論を問題視したわけだ。また去る20日、李明博大統領が北側の‘故金日成主席誕生98周年記念祝砲夜会’を巡り「北側も気がつかなければならない」と批判したこと等を‘体制否定的挑発’と受けとめたと見ることができる。匿名を要求した前統一部長官は「北側の歩みが予想よりはやい」として「南北関係に対する北側の立場整理が終わったと見なければならないようだ」と話した。

北側の意図を巡り‘議題転換の試み’という分析もある。匿名を要求した前職外交安保分野の高位当局者は「北側は危機を高めさせ議題を切り替えた先例が多い」として「金剛山観光と関連した今回の措置で、天安艦に注がれている南側世論の方向を変え、南北関係に対する集中力を高めようとすると見ることもできる」と話した。

北側のこの日の措置が、南北関係と韓半島情勢に及ぼす影響については大多数の専門家たちが憂慮を隠すことができなかった。チャン・ヨンソク平和問題研究所研究室長は「金剛山は始まりに過ぎず、開城工業団地を含めて南北関係全般にわたり北側の対南圧迫の波高が強まるだろう」としつつ「南北当局間の信頼関係が根本的に崩れ、対話で問題を解くことができる水準を抜け出しているようだ」と話した。2008年11月の最後の会談以後、長期膠着状態を抜け出せずにいる6者会談にも悪影響が避けられない。キム・ヨンチョル仁済大教授は「6者会談の再開がさらに難しくなったが、再開されても南北関係の事実上の断絶で韓国の役割がなくなる」として「これがさらに深刻な問題」と憂慮した。

だが北側も今回の措置で国家的課題として前面に出している外資誘致および北-米関係改善努力に悪影響が避けられず、名分と実利すべての側面で得るものがないという点にも留意しなければならない。状況が深刻なほど南側政府の積極的対応が必要だという注文が出てくる所以だ。キム・ヨンチョル教授は「南北関係の長期梗塞は11月の主要20ヶ国(G20)首脳会議をソウルで開かなければならない政府にとって大きな負担になるほかはない」として「政府がもう少し柔軟で問題解決的な態度を整える必要がある」と指摘した。

イ・ジェフン記者 nomad@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/417502.html 訳J.S