北朝鮮を訪問しているロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は19日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と会談した。ロシア外務省が発表した。ラブロフ外相は朝ロ外相会談の終了後、協力強化の必要性を強調した。
ロシア外務省は19日、ラブロフ外相が金委員長と会い、1時間以上にわたって対話したと発表した。ただし、2人の間でどのような会話が交わされたのかは明らかにしていない。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の訪朝に関する論議がなされたと推定される。
ラブロフ外相はこの日、北朝鮮のチェ・ソンヒ外相と会談した。ラブロフ外相は会談後、単独で記者会見を行い「朝鮮半島での米国、日本、韓国の軍事活動の増加や米国の戦略資産の朝鮮半島への展開などは、深刻な懸念を生じさせている」とし、「前提条件なしに朝鮮半島の安保問題を議論する定期的な交渉プロセスの構築を支持する」と語った。「RIAノーボスチ」などのロシアメディアが伝えた。ラブロフ外相はまた、ロシアは朝中とともに韓米日3カ国の「危険な路線」に反対し、「緊張緩和と緊張高揚を容認しない路線」を追求すると強調しつつ、「1カ月前に(朝ロで)最高位級の接触(首脳会談)が行われ、今日は高官級の接触(外相会談)があった。このような接触は続いていくと確信している」と述べた。韓米日の密着に対応して朝中ロの協力を強化するとの考えを表明したわけだ。
朝ロは外相会談で、プーチン大統領の訪朝問題を含む朝ロ首脳会談での合意の履行と、両国関係の発展方法を集中的に議論したと推定される。両国は11月中に第10回「朝ロ政府間 貿易、経済、科学技術協力委員会(朝ロ経済共同委)」を平壌(ピョンヤン)で開催し、経済協力策を集中的に協議する予定だ。韓国の統一部の当局者は「食糧支援、羅津(ラジン)-ハサンを中心としたロ朝の経済・物流協力などの様々な議題を扱う可能性がある」と語った。
労働新聞の19日の報道によると、ラブロフ外相は訪朝初日の18日夜に「朝鮮民主主義人民共和国政府」主催で開催された歓迎晩さん会での演説で、「朝鮮民主主義人民共和国の政府と人民が実施するすべての政策を全面的に支持する」と表明。チェ外相も晩さん会での演説で、朝ロ関係は「最も誠実な同志的友情で固く結ばれた不敗の戦友関係、百年の大計の未来志向的な関係へとさらに昇華発展しつつある」と述べた。