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‘清渓川の涙’ガーデン5まで

原文入力:2010-04-11午後10:50:23(2337字)
[現場] 商圏保護すると言ったのに再び追い出されることに

ファン・チュンファ記者,キム・ジンス記者

←ソウル,松坡区,文井洞の東南圏流通団地‘ガーデン5’の派手な外観(左側写真)と別に、11日午後 テクノ館 1階には小型家電製品店1軒だけが唯一入店している。 キム・ジンス記者 jsk@hani.co.kr

高い分譲価格に蠅が飛び
SH公社, ニューコア アウトレット契約
商人たち、移転提案に反発
"公社, 営業妨害 圧迫" 主張

2004年4月29日。ソウル,中区,清渓川4街のある工具商店主人イ・某(52)氏が首をくくり亡くなった。彼は遺書で「ソウル市長様, 清渓川商人を助けてください」と訴えた。29年間にわたり清渓川で商売をしてきたイ氏は清渓川復元工事で常連顧客が途絶え深刻な生活苦に陥っていた頃だった。

当時、李明博 ソウル市長は「別の商圏を保障する」として困難に陥った清渓川商人たちをなだめた。以後、李明博大統領選候補は‘清渓川商人と面談4200回,説得のリーダーシップ’を広報した。その時、ソウル市が保障すると言った商店街はソウル,松坡区,文井洞の東南圏流通団地‘ガーデン5’だった。しかしイ氏が亡くなった後、6年の歳月が流れた2010年4月、ガーデン5には清渓川商人はいない。

去る9日のガーデン5入口。82万㎡の超大型流通団地という事実が信じられない程に商人もお客さんも見当たらない。‘入店を歓迎します’という横断幕だけがものさびしく翻っていた。建物1階で記者がテクノ館の位置を尋ね、案内員はきまり悪そうに自販機一台だけが置かれている広い空間を指して「ここがテクノ館1階です」と答えた。T1041,T1042…。空間を区分した床の濃厚な灰色タイルを見て、はじめて商店街入店予定地であることが分かった。

テクノ館1階に入居した店舗はたった1店だった。1993年から清渓川で石油と氷を売ってきたというソン・ヨンジュ(55)氏は2003年に店が撤去された後、特別分譲を受け去る2月にこちらに電子製品店を開いた。ソン氏は「サウナや劇場の位置を尋ねる人々に一日中道案内をしているだけ。私はここで一体何をしているのか…」としてため息をついた。

ソン氏の店の分譲価格は4億ウォン程度だ。清渓川商人の大部分は高い分譲価格で契約をあきらめたが、ソン氏は分譲価格の90%を貸出を受けて店舗を出した。そのためソン氏は清渓川時期の店の家賃50万ウォンの3倍を越す160万ウォンを利子として払っている。「利子は夫が建設日雇いで稼いだ金で埋め、持ちこたえている」と語った。去る2月には管理費として11万ウォンを払った。だがその間の店の売上は去る3日に9万ウォンのスチーム掃除機一つを売ったのが全部。

近隣建物にあるファッション館の商人たちはさらに暗鬱だ。店を放棄して追い出される境遇だ。商店街契約率が50%余りに留まるや、施行社のSH公社は先月31日にファッション館1~7階にニューコア アウトレットを誘致することでイーランドグループと契約を結んだ。

イーランドグループはファッション館に入居した商人たちに売場を自分たちに賃貸し代わりにイーランドが指定するガーデン5内の別の売場で手数料を払って営業するよう提案した。だがファッション館3階入居者キム・某(50)氏は「イーランド側が払うと言う賃貸料が70万ウォン程度だと言うが、その金では私が払っている1ヶ月の利子100万ウォンにもならない」とし「どうして私が追い出されなければならないのか」と怒りをぶちまけた。他の売場で営業をしてもアウレットとの競争は不可能で商人たちには不利な条件だ。

イーランドグループ側が入居者の反発に難色を示し、今度はSH公社がファッション館の正常営業を妨害しているという疑惑が入居者たちの間にふくらんだ。入店者イ・ドンイル(70)氏は「800万ウォンを払って外部でインテリアを全て作ったが、公社側がこれを積んでくる貨物車が入ってこれないよう地下駐車場を統制している」と主張した。

‘清渓川商人’たちはこういう状況がソウル市のどんぶり勘定行政が産んだ必然的結果と口をそろえた。2003年に4000億ウォン程度と予想した工事費は、1兆3000億ウォンかかった。清渓川商人たちに7000万~8000万ウォンと約束した分譲価格も平均1億7000万ウォンに急騰した。入居放棄が続出し、清渓川商人6000余人の内、10%程度だけが契約し、これらすら延滞料を払いながら入店を先送りしている。昨年4月に予定された正式開場も何回も延期を繰り返し、未だに日程が確定していない。

この日午後6時になるや一日中お客さんもなしにぐるぐる回っていたエスカレーターが止まり、売り場の照明が消えた。イ・ドンイル氏は「本来、夕方8時までなのに、お客さんがいなくて6時には照明が消える」と説明した。イ氏は「仮にもショッピングモールなのに休日の土・日曜日はガーデン5全体が門を閉める」と話した。

ファン・チュンファ記者 sflower@hani.co.kr

<カーデン5>
ソウル市が東南圏流通団地にするとして2006年に着工し82万㎡規模で作った公共主導型商業施設だ。当時李明博ソウル市長は清渓川復元に反発した清渓川商人たちに‘代替商圏’を提供するとし、こちらの特別分譲を約束した。

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/415561.html 訳J.S