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100万ウォン 時間講師の‘授業料 引き下げ’実験

原文入力:2010-03-26午後08:51:40(1479字)
イム・ソンユン成均館大労組 分会長‘講義料 5% 減らして受け取り’運動
率先垂範し現実を変える
"2/3が賛成すれば学校に提案"

キル・ユンヒョン記者

←イム・ソンユン(45)韓国非正規教授労働組合 成均館大分会長

"時間講師でも講義料を削れば世の中が変わるでしょうか?"

イム・ソンユン(45・写真)韓国非正規教授労働組合成均館大分会長は、新学期が始まった今月初めから成均館大‘非正規教授’(時間講師) 800人余りを対象に‘講義料5%引き下げ’運動を行っている。間もなく始まる今年の賃金交渉で‘講義料を上げてくれと言うのではなく、反対に5%削ろうと学校側に要求するのはどうか’と、同僚非正規教授たちに提案しているのだ。彼の挑発的な提案に周辺では "新鮮な試み" という激励から、"講義料引き上げはできなくとも…" という反対まで多様な意見が出てきている。

イム分会長がこういう逆発想をすることになった理由は、授業料引き下げを要求する学生たちに学校側が示した態度のためだ。「学校では‘成均館大の講義料が全国で一番高い’という論理で、学生たちの要求を退けたのです。それは正しくありません。どう転んでも講義料は大学の全体人件費中で3.3%水準に過ぎませんからね。」イム分会長は「学校の主張どおりならば‘全国第一水準という講義料を削れば授業料も引き下げできるようになるのではないか’と考えることになった」と話した。

もちろん負担も大きい。全国‘最高水準’という成均館大の講義料は一時間あたり5万6000ウォンだ。他の主要大学に比べ10%程度高い。ところが一週平均4.5時間講義する非正規教授が、1ヶ月に手にするお金は100万ウォン余りに過ぎない。その上、1年の内 講義ができる時間は32週で副業がなければ20週間は失業状態で過ごさなければならない。

彼は自身の提案を「社会を変えるための一種の衝撃療法」と話した。彼が見るに、大学はすでに‘巨大な恐竜’に変わった。大学授業料は20年前に比べ5倍程度上がり1000万ウォンに近づいたが、専任教員の比率は相変らず60%内外で教育条件も確実に良くなったとは見にくい。最近、辞退を宣言した高麗大生キム・イェスル氏の事例に見るように、過度な授業料負担を背負い競争を強要されている学生たちは大学を拒否する動きを始めた。

"今すぐ講師料を1000~2000ウォン上げても劣悪な非正規教授らの暮らしが変わるわけでもないでしょう。"

彼は代わりに大学の少数者であり弱者である非正規教授たちが率先垂範し、もっと多く持てる人々の変化を引き出すことが重要だと話す。イム分会長は「正規職教授と教職員も自身の仕事場から現実を少しずつ変えていく戦いを始めなければならない」と強調した。

しかしイム分会長の小さな実験はまだ霧の中だ。彼の提案に今まで返信を送ってきた60人余りの中で、賛成と反対は6対4程度だ。イム分会長は残りの同僚たちの意見を集約し、賛成が3分の2以上ならば賃金交渉で‘講義料5%引き下げ’を公式提案する予定だ。彼は「結果を速断することは早いが、必ずうまくいくと信じている」と話した。
文・写真キル・ユンヒョン記者 charisma@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/412599.html 訳J.S