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10年引っ張り裁判…4ヶ月で赦免…3ヶ月で復帰‘衝撃’

原文入力:2010-03-24午後10:12:25(1510字)
法曹界 "法治主義の根幹を揺るがすこと"

経実連 "法の上に君臨する三星共和国"

参加連帯 "約束を古靴のように捨てた"

ノ・ヒョンウン記者,ファン・ジュンボム記者

←イ・ゴンヒ前三星グループ会長が三星電子会長に復帰した24日、大学生分かち合い文化所属チェ・ヨンジ(21才 誠信女子大数学科2年)学生がソウル,鍾路の三星タワー前広場でイ会長の復帰に反対する手立て札を持っている。大学生分かち合い文化は2005年から三星を正すキャンペーンを継続している青年たちの集いだ。イ・ジョンチャン選任記者 rhee@hani.co.kr

イ・ゴンヒ前三星グループ会長が24日、電撃的に経営一線に復帰し法曹界の一部では「法治主義の根幹を揺るがすこと」として深い憂慮を現わした。

法律家たちは10年余りの論難を経て確定したイ前会長の判決文に‘インクがまだ乾きもしない内に’に赦免がなされ、わずか3ヶ月余りでその張本人が経営に復帰するのは肥大した経済圏力の前に‘正義観念’という法治主義の実質が無視され道具の位置に落ちる結果を産むことだと指摘した。

イ前会長の判決が確定(2009年8月14日)したのはわずか7ヶ月前だ。

ユ・ジェソン民主社会のための弁護士会事務次長は「イ前会長の復帰には一企業の経営権にかかわる問題ではなく、彼が会長職に戻ることに協力した検察・裁判所・政治権力・言論の問題が全て絡まっている」とし「イ前会長の経営復帰は私たちが原則に据えている民主主義と法治主義が深刻に毀損されたという傍証」と話した。

ホン・ソンス淑明女子大教授(人権法)は「法と原則を強調する法治主義は、経済的・物理的・社会的強者から弱者を保護し、社会の持続可能性を維持するための要請から出たもの」として「権力と資本の前にひざまずく法治は‘法治主義の名を語る野蛮’になる」と警告した。

裁判官出身のある弁護士も「イ前会長に対し認められた犯罪事実は、不法行為の内のきわめて一部に過ぎず、宣告された刑量も低くそれ自体だけでも実体的正義に反する」として「大統領の赦免権行使により手続き的問題点は消えたと言うが、これも憲法が要求する平等原則と実質的法治主義観点を放棄したこと」と指摘した。

市民社会団体も一斉にイ前会長の経営復帰を批判して出た。

経済正義実践市民連合(経実連)は声明を出し「イ前会長と三星グループが‘法の上に君臨する三星共和国’という誤った自信を持っているのではないかという憂慮がある」として「法治主義と司法秩序が毀損される過程の中心にいたイ前会長が特別な反省もなく経営に復帰することは、国民の誰もが納得し難いだろう」と主張した。参加連帯も声明で「イ前会長は自ら会長職を辞退し戦略企画室を解体し‘過ぎた日の過ちは全て抱え込んで行く’という約束を古靴のように捨てた」と批判した。

反面、イ前会長の赦免を主導した大統領府は言葉を珍重に選んだ。
大統領府関係者は「赦免をする時に平昌オリンピック誘致活動に努めろとして赦免したのであり、経営に復帰するかやめるかを念頭に置いたものではない」とし「オリンピック誘致活動のために‘三星電子会長’という肩書が役に立つこともあるのではないか」と話した。

ノ・ヒョンウン,ファン・ジュンボム記者 goloke@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/412041.html 訳J.S