原文入力:2010-02-18午後03:14:28(1615字)
"点数は悪くても発表は上手い"
数字の代わりにぎっしりと文で書く
一人だけのための成績表
公教育 信頼回復にも助け
パク・スジン記者
←中浪中学校キム・テフン教師が17日午前、教室で生徒たちと一緒にいる。生徒たちが持っているのは既存の成績票の代わりにキム教師が直接作った幸福成績票。パク・ジョンシク記者 anaki@hani.co.kr
中浪中 キム・テフン教師の実験
"さあ,‘幸せの成績表’を配るよ"
昨年12月21日、ソウル,中浪区にある中浪中学校2学年2組、最後の道徳の時間。キム・テフン(35)先生はクラスの子供たち35人に4日間、毎日3~4時間ずつ精魂を込めて作成した特別な成績表を配った。成績表を受け取るために教壇に行ったイ・ジス(14)さんは目を見張った。‘道徳科 幸せの成績票’という題名の2枚A4用紙にはジスさんが去る1年間に道徳の時間に受けた授業内容と学習態度が几帳面に記されていた。
"ジスは先生の説明を注意深くよく聞きました。 (中略)しかし積極性が不足して、発表に参加することが殆どありませんでした。積極的な姿勢で授業に臨むなら多くの助けになるでしょう。" 総評に続き‘チョン・ヤゴンに対し言うこと’をする時、内容準備が不足していたという指摘と‘伝統文化調査発表’組活動時の惜しかった点などが詳細に記録されていた。
ジスはキム先生に2年間ずっと道徳科目を習った。授業時間に散漫だとしばしば罰として立った。しかし今回の成績表を見たジスは先生に感謝する気持ちが大きくなった。"先生がこんなにキメ細かくクラスの子供1人1人に気を配っているとは知らなかった。これから学習誌ファイル整理も上手にやり、発表準備もちゃんとするつもりですよ。"
キム先生は昨年1学期に初めて‘幸せの成績表’を配り始めた。教師生活10年目をむかえ‘変化’を試みたのだ。まだ開始段階だからと受け持っている6学級のうち、1学期に2組,2学期に2組など4ヶ学級にこの成績表を先に配った。一週間に二回ある道徳時間の度に‘個人別ポートフォリオ’をそばに置き、子供たちに助言する点を記録した。グループ授業時間に子供たちの参加程度を調べるために‘グループ座席型授業状況記録票’も別に作った。
"既存の成績表は点数があるだけでしょう。皆が望む質の高い教育は子供たち1人1人に対する教師の関心と愛から出発すると考えます。また教師たちが‘書く’成績表には私教育には適応しがたいことです。" 子供たちの信頼回復,私教育予防効果まで二匹のウサギを狙ったということだ。
子供たちは先生の‘幸せの成績表’に皆驚いて有り難く思った。チョ・ウンシル(15)さんは 「元来の成績表を受け取る日は気持ちが良くないけれど、この成績表を受け取った時は気分が良かった」として「指摘されたことは文句ではなく直さなければならない点と受け取った」と話した。キム・ジョンミン(15)君は 「点数はちょっと良くないけれど私が発表が上手だったということを知れて自信ができた」と言った。
父母との疎通も容易になった。成績表の最後には父母が教師に伝える言葉を書くことができる場所がある。父母イム・ミオク(45)氏は「子供がある日成績表と持ってきたが、見て本当に驚き幸せだった」として「2~3行ではその気持ちを全ては表現できず、先生に長文の電子メールを送った」と話した。続けてイム氏は「子供の学校生活を具体的に知ることが出来て多いに役立った」として「本当に学校だという気がした」と付け加えた。
パク・スジン記者 jin21@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/405350.html 訳J.S