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朝鮮戦争記念日にダンスや歌、お酒が溢れる韓国の学園祭…MZ世代の考えは?

登録:2022-06-15 08:54 修正:2022-06-15 10:06
延世大学校の学園祭、3年ぶりに再開…25日の開催めぐり賛否両論 
朝鮮戦争から72年の記念日に応援祭・お酒売る模擬店イベント開始 
「追悼の日は不適切…」 対「過度なフレーム」で大学内部でも物議 
延世大学校の毋岳大東祭ポスター。写真左は総学生会非常対策委員会、右は延世大学応援団提供//ハンギョレ新聞社

 延世大学が3年ぶりに開く学園祭を朝鮮戦争勃発から72年の今月25日に開くことにした中、学生たちの間で学園祭の日程をめぐり、賛否両論が巻き起こっている。犠牲者を追悼すべき日に学園祭を開くのは不適切だという意見と、追悼と学園祭を結び付けるのは行き過ぎだという主張がぶつかっている。

 延世大学は24日から25日までの2日間、学園祭として開校137周年毋岳大東祭「再び、開く」を開催する。毋岳大東祭は2019年5月に最後に、コロナ禍で延期と取り消しを繰り返し、3年ぶりに開かれる。通常、毎年5月に開かれてきたが、4月の総学生会の再選挙が行われず、先月16日に新しい総学生会非常対策委員会が遅れて発足したことで、今年は6月開催となった。

 あいにく学園祭期間に「6月25日」が含まれ、学内で議論が起き始めた。学園祭のハイライトと言える応援祭が25日夜7時に開かれ、キャンパスのあちこちに酒も販売する模擬店が立ち並ぶ。これに対し、朝鮮戦争記念日に応援の歓声と酒が溢れる学園祭を開催するのが果たして適切かという批判の声が上がった。

 14日、同校のオンライン匿名コミュニティ「エブリタイム」などを見ると、6月25日に学園祭が開かれることについて、70あまりの書き込みが掲載された。賛否が拮抗している。

 学園祭の開催に反対する学生たちは「朝鮮戦争で亡くなった軍人だけで17万人だ。国のために血を流した方々に対する最小限の礼儀を払うべきではないか。5月に開催された時も18日(光州民主化運動記念日)は避けていた」、「国家主導の追悼式典を開く日なのに、朝鮮戦争で祖父を亡くしたものとしては本当に腹が立つ」などの文を載せた。2020年に入学し、社会科学大学在学中のLさん(21)は、「入学して3年目にして初めて参加する学園祭なので、非常に楽しみにしていた」としながらも、「朝鮮戦争が勃発した日だからといって、国民全体が悲嘆に暮れる必要はないかもしれないが、大学が学園祭を開催するのは全く違う話ではないか。特に学内で酒宴が開かれ、歓声をあげながら踊って飛び回る応援祭をあえてこの日にしなければならないのかは疑問だ」と語った。

 一方、学園祭を日程通り開催すべきだという意見も少なくない。彼らは「開催まで2週間を切ったのに、どうやって延期するというのか。学園祭の時、黙祷を捧げる時間を設ければいいのではないか」、「水鉄砲を撃って踊るウォーターボム祭りも(ソウル蚕室総合運動場で)同じ日に行われる。学園祭だけを問題視するのは行き過ぎだ」などの主張で対抗している。生活科学科1年生のCさん(19)は、「6月が護国報勲の月だとしても、全体が追悼の期間でもないのに、学園祭まで開くなというのは行き過ぎだ。追悼しないというわけでもなく、悲しまないというわけでもないのに、毎年やってきた学園祭をそれに結び付けるのは過度なフレーム」だと強調した。

 本紙は行事を主管する総学生会非常対策委員会と総サークル連合会に電話と書面を通じて立場を尋ねたが、返事はなかった。

チャン・ナレ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1046907.html韓国語原文入力:2022-06-14 14:15
訳H.J

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