原文入力:2010-01-25午後11:37:02(1589字)
価格が安く便宜施設備わる
職場人たちの宿泊村として
共稼ぎ新婚夫婦が暮らすケースも
ホン・ソクチェ記者
"成人男女が一緒に使える部屋を探しています。価格は50(万ウォン)台です。"キム・ナヨン(32・仮名)氏は去年の夏、考試院関連インターネット カフェ‘アイラブ考試院’にこういう文を載せた。結婚を控え高い住宅保証金を用意できず結局、考試院を探したのだ。ちょうどこの頃の考試院にはテレビ,エアコンに小さいながらトイレも別々にあるという話を聞いたばかりだった。
他の人々は一人で暮らしている考試院で、結婚後の夫婦が生活するために他の人々の視線が痛かった。しかし、共稼ぎなので他の人々の眼に触れるのは平日の夜遅くと週末しかないという考えで歯をくいしばった。「住宅保証金の利子も節約することを兼ねて、それなりに暮らせる」というキム氏は「子供ができるまでは」考試院生活を続けるつもりだ。
‘都市貧民の砦’,‘現代版箱部屋’等と称される考試院に、平凡な会社員たちが集まっている。特にホワイトカラーの会社員たちが集中するソウル 江南圏を中心に、考試院が‘会社員宿泊村’に変わっている。
こういう事実は‘2007~2009年ソウル・京畿地域考試院現況’資料でも明確に確認できる。この資料は<ハンギョレ>と‘透明社会のための情報公開センター’が共同で進めた‘情報公開請求キャンペーン’で大賞を受けたコ・ヨングク(37)氏がソウル市と京畿道の消防防災庁から受け取ったものだ。
この資料によれば、2007年に3111ヶ所だったソウル地域の考試院は以後2年間で3738ヶ所に20.1%(627ヶ所)増えた。江南・瑞草・銅雀・九老・松坡区など会社員たちが集まる5ヶ地域だけで増加分の半数に近い282ヶ所が増えた。反面‘元祖考試村’に挙げられる冠岳区は17ヶ所が増加するのにとどまり、龍山・中浪・江西・恩平区などの住居型地域では少し減るか足踏みをした。キム・トス韓国考試院協会広報理事は「施設が改善され職場接近性も良くなり、江南側で需要が増えている」と話した。
実際、今回の情報公開資料の中で‘収容人員職群別現況’(2008年10月基準)を見ても、ソウルで考試院を利用する10万8428人の内‘宿泊型職群’は6万2078人(57.3%)で‘学習型職群’(4万6350人・42.7%)より多かった。10万人といえばソウル全体人口の1%に当たる規模だ。
だが、ソウル 江南圏を除く大部分の考試院は相変らず空間が狭苦しく施設も劣悪で改善が必要だ。火災による大型惨事の危険も依然としてある。昨年7月、政府が‘建築法施行令’を改正し事業主らの要求を大幅に受け入れたために施行令改正以前からあった考試院は消防施設のスプリンクラー設置義務が免除された。
施行令通過以前の2008年10月、消防防災庁が出した‘特別消防検査結果’によれば、ソウル地域3451ヶ考試院の中で453ヶ(7.8%)が‘消防不良’判定を受けた。全国6216ヶ考試院の中で4952ヶがソウル・京畿地域に集まっている奇形的な構造も、こういう問題点を深化させた原因に挙げられる。
チョ・ミョンレ檀国大教授(都市地域計画学)は「発展した形態の考試院も住居施設とはなりえないかつての箱部屋を派手に包装したに過ぎない」とし「政府が住宅の数だけを増やすのではなく、1人当り住居面積,人格形成の可能性などを包括的に見なければならない」と話した。
ホン・ソクチェ記者forchis@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/400919.html 訳J.S