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[ニュース分析]朝米首脳会談、可能性低いが…近く「接点」見出す可能性も

登録:2020-07-03 01:41 修正:2020-07-03 10:57
トランプ大統領、リスク大きい首脳会談より現状維持に集中する模様 
近日ビーガン訪韓…日本メディア「ビーガン、板門店で北朝鮮との接触試み」 
北に伝えたメッセージに北が興味を感じれば急展開も
2019年6月30日、米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長が板門店で会談し、軍事境界線を越えている=資料写真//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が3回目の朝米首脳会談の「推進の必要性」に言及したことで、会談の実現の可能性に関心が集まっている。依然として「容易ではないだろう」との空気が大勢だが、近く行われる朝米の接触で「接点」が見出される可能性もある。

 対話の当事者である米国では、首脳会談の実現の可能性を低く見る雰囲気だ。最大の理由は、非核化と相応措置に対する朝米間の意見の相違が依然としてあるためだ。昨年2月末、ハノイにおいて北朝鮮は寧辺(ヨンビョン)の核施設の廃棄の対価として、2016年に科された主要な制裁の全面解除を要求し、米国は寧辺核施設のほかに生物化学兵器などの他の計画も廃棄するよう求めた。以後、両者は平行線を辿っている。米国は北朝鮮に「対話の扉は開かれている」と言いながらも、「ボールは北朝鮮に渡っている」として決断を求めている。11月の大統領選挙を控えたドナルド・トランプ米大統領の立場としては、リスクの大きい首脳会談に臨むよりも、朝鮮半島の状況が悪化せぬよう現状維持に集中した方が合理的だ。

 トランプ大統領は、3回目の会談を行うなら、そのときは実効性のある合意案を作るべきだという考えを強く持っているという。ジョン・ボルトン前国家安保担当大統領補佐官が最近出版した回顧録によると、昨年4月にワシントンで開かれた韓米首脳会談で、第3回首脳会談の必要性を強調する文大統領に対し、「次回の会談では真の合意を望む。ディールなしで一度の協議が終わるのは問題ないが、『ノーディール』が二度続くことを望む者はいない」と語った。スティーブン・ビーガン国務副長官兼北朝鮮政策特別代表は先月29日、大統領選挙までの時間やコロナ禍の影響などを理由に、「これから米大統領選挙までの間には(首脳会談は)行われないだろう」との予測を示している。北朝鮮はまだ明確な反応を示していない。

 しかし、ビーガン副長官が近く行われるであろう北朝鮮との接触で「接点」を見出せば、ムードは一気に変わる可能性がある。日本の読売新聞は1日、韓米日外交筋の話として、ビーガン副長官が「7月初めの板門店(パンムンジョム)での北朝鮮との接触を試みている。実現すればトランプ大統領のメッセージを(北朝鮮に)伝える」と報じた。そうなった時の焦眉の関心事は、北朝鮮に伝える「メッセージ」に盛り込まれる内容だ。その中に北朝鮮が興味を感じるような内容が含まれていれば、会談実現へと急展開する可能性もある。これは、2・28ハノイの「ノーディール」という遠回りの末、ビーガン副長官が率いる「対話派」が、ボルトン前補佐官が代表していた「強硬派」を抑えて対北朝鮮政策の主導権を握ったことを意味するものでもある。

 米平和研究所のフランク・オム先任研究員はハンギョレに対し、「三度目の首脳会談が開かれる可能性はあるが、非常に低いと思う」としつつも、「もし実現すれば、『ビッグディール』よりも『スモールディール』の方が肯定的な結果となり得るだろう」との見通しを示した。北朝鮮は寧辺の核施設、東倉里(トンチャンニ)と豊渓里(プンゲリ)の実験場を廃棄し、米国は部分的に制裁を解除するという案だ。この程度の合意なら、ジョ―・バイデン前副大統領が大統領選挙で勝ったとしても、民主党政権がこれを覆そうとする可能性は低いとの予測をオム研究員は示した。

キル・ユンヒョン記者、ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/951973.html韓国語原文入力:2020-07-02 15:59
訳D.K

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