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非対面試験で相次ぐ不正行為…苦心する大学

登録:2020-06-04 02:25 修正:2020-06-04 07:25
一部の大学が期末試験を対面に変更 
非対面試験維持の大学も対策に苦心
試験場の様子=資料写真//ハンギョレ新聞社

 仁荷大学、西江大学、ソウル大学などの大学で、非対面試験の弱点を利用した不正行為が相次いで発生し、大学が対策づくりに苦心している。

 3日のハンギョレの取材を総合すると、最近ほとんどの大学において非対面による中間試験での不正行為が明らかになり、各大学が今月末に予定される期末試験における不正行為の防止対策に苦心していることが分かった。医学生らによる不正行為が摘発された仁荷大学はひとまず、期末試験を対面で行う予定だ。管理、監督が可能な対面試験が最も強力な不正行為防止策という判断だ。高麗大、慶煕大、漢陽大なども対面試験を原則とし、ソウル大、韓国外国語大などは教授の裁量によって対面か非対面かを決定できるようにした。

 非対面試験の原則を依然として固守している大学も、対策作りに追われているのは同じだ。成均館大学は既定のオンライン試験を行う。テレビ会議システムを通じて受験生の身分と練習帳を確認し、試験を監督する予定だ。また、短い答えを記述させるのではなく叙述形式の問題を出すことで不正行為の可能性を減らす予定だ。しかし、これといった対策を打てずにいる大学も多い。西江大の関係者は「非対面と絶対評価による試験という基本原則は変更していない。ただし他大学の対策を見守りつつ、不正行為を防ぐ方法について考えているところ」と説明した。

 学生たちは、非対面試験の原則を守りつつも公正な試験を受けられる方法を求めている。嘉泉大学では実際に対面試験を受けた2人の学生が新型コロナの感染判定を受けている。ソウル大単科大学生会長連席会議は3日、「学生の懸念を受け入れ、期末評価を全面非対面で実施せよ」とし、「公正性を完全に担保することは難しいため、すべての科目に絶対評価方式を導入すること、非対面オープンブック試験、ズーム(テレビ会議のソフトウェア)カメラや音消しの解除などを利用した不正行為の防止、レポートによる代替など、可能な代案を積極的に考案すること」を求めた。

 米国の一部の大学の試験や入社試験で使われている「プロクトリオ(Proctorio)」のようなオンライン監視プログラムも代案として挙がっている。同プログラムは、試験中に個人のコンピューターを用いて不正行為ができないようにするために他のブラウザへの接続を遮断したり、受験者の視線などを把握したりして不正行為を摘発する。しかし、同プログラムはウェブカメラ、現在位置、マウスの位置、受験者の頭や目、口の動き、デスクトップ全体の内容、訪問したウェブサイトなどをリアルタイムで監視するため、過度に個人情報を収集しているという批判も起きている。

チェ・ユンテ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/947712.html韓国語原文入力:2020-06-03 16:37
訳D.K

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