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テレグラム性搾取物犯行の容疑者「博士」を検挙…共犯も顔を知らなかった

登録:2020-03-21 09:39 修正:2020-03-21 11:53
テレグラムのシークレットチャットを運営した20代のJ容疑者 
「自分が博士」犯行のすべて認める 
共犯13人、誰もJ容疑者の身元を知らず 
確認された被害者74人のうち未成年16人 
社会服務要員が女性らの身元情報を渡す
テレグラムにシークレットチャットルームを設け、性的搾取物を流布した「n番ルーム事件」の首謀者「博士」であることが明らかになった20代男性のJ容疑者が19日午後、ソウル瑞草区のソウル中央地裁で拘束前被疑者尋問を終えて出てきている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 SNSのテレグラムにシークレットチャットルームを作り、性的搾取物を流布した「n番ルーム事件」首謀者の「博士」であることが分かった20代男性のJ容疑者が、犯行をすべて認めたことが明らかになった。警察が20日現在までに確認したテレグラム「博士ルーム」の被害者だけで74人にのぼり、このうち16人が未成年であることが分かった。

 ソウル地方警察庁サイバー安全課は、2018年12月から今年3月にかけて児童性搾取物などを製作し「博士ルーム」に流布した容疑などで運営者のJ容疑者を検挙して拘束。犯行に加担した共犯13人を検挙し、このうちの4人も拘束したと同日明らかにした。警察は「容疑者らは概ね24~25歳くらい」だとし、「J容疑者は最初は『博士の犯行に加担した事実はあるが博士ではない』と犯行を否認していたが、今は『自分が博士だ』と犯行を認めている」と明らかにした。

 警察は、J容疑者と共犯者に適用される容疑が児童・青少年性保護法上の児童わいせつ物製作、強制わいせつ、脅迫、強要、詐欺、個人情報提供、性暴力処罰特例法(カメラなどを利用した撮影)違反の容疑の、計7件にのぼると明らかにした。警察は過去6カ月にわたり、数十回の家宅捜索とCCTV(防犯カメラ)の分析、国際協力捜査と彼らが警察の捜査を避けるために使った仮想通貨の追跡などを通じてJ容疑者の身元を特定し、今月16日にJ容疑者と共犯者を検挙した。

 J容疑者はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やチャットアプリを通じて女性を「スポンサーアルバイト」(俗に芸能界への進出や金銭的な後援を受ける代わりに性接待をすること)に誘引し、裸の写真を受け取った後、これを口実に脅迫し、性的搾取物を撮らせ、テレグラムのチャットルームに流していた。J容疑者はルームの会員の一部を「職員」と呼び、被害者らに対し性暴行を加えるよう指示したり、マネーロンダリングや性的搾取物の流布、チャットルームの運営などの任務を任せていた。職員の中にはJ容疑者がコミュニティーサイトを通じて募集した社会服務要員(兵役期間に軍隊に入らず公益機関などで代替勤務をする人)もいたが、J容疑者は区役所などで働く彼らを通じて被害女性と「博士ルーム」の有料会員らの身元を確認し、これを脅迫や強要などの手段に使っていた。検挙された共犯者のうち社会服務要員は2人で、1人は拘束された。また、被害女性1人は博士に弱点を握られ、犯行に加担することを強要された。

 警察は、J容疑者が自分の身分が露出しないようにテレグラムだけで犯行を指示し、共犯13人のうちJ容疑者に直接会ったり身元を知っている者は一人もいなかったと明らかにした。ハンギョレの取材の結果、J容疑者は検挙直前まで地域のある大学の学報編集部の記者として活動しており、多くの政治関連の記事を書いていた人物であることが確認された。

 警察はJ容疑者の自宅から被害女性の性的搾取物を販売して得た犯罪収益と推定される現金約1億3000万ウォン(約1150万円)を押収したと明らかにした。この現金は仮想通貨を両替したものだ。ソウル地方警察庁知能犯罪捜査隊の犯罪収益追跡捜査チームは、J容疑者の犯罪収益が数億ウォン台にのぼると見て、残りの犯罪収益も追跡している。警察は「J容疑者の犯罪収益は最後まで追跡し、起訴前に没収補填を申請し、すべての収益金を国税庁に通報する」とし、「博士ルームから取得した性搾取物を受け取ったり流布、所有したりした博士ルームの会員もほとんどが犯行に参加したとみている。必ず検挙し、強力に処罰する予定」だと明らかにした。

オ・ヨンソ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/933551.html韓国語原文入力:2020-03-21 07:13
訳C.M

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