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家壊れ急流に流され…全国で10人死亡・4人行方不明

登録:2019-10-04 03:19 修正:2019-10-04 07:54
朝鮮半島を襲った台風「ミートク」 
慶尚北道だけで6人死亡など 
2日間で人命・財産被害続出 
釜山では山崩れで一家生き埋め 
台風「レンレン」、「ターファー」より弱いが 
朝鮮半島貫通し、はるかに大きな被害
観光列車脱線事故が起きた慶尚北道奉化郡鳳城面外三里の嶺東線で、3日朝、韓国鉄道公社の職員たちが線路の復旧作業をしている=韓国鉄道公社提供//ハンギョレ新聞社

 朝鮮半島を貫通した台風18号「ミートク」は、全国で死者10人、行方不明者4人などの被害をもたらした。特に水の被害により、住宅浸水や施設の破損など、財産被害も相次いだ。

 3日の行政安全部・中央災難安全対策本部(中対本)の説明を総合すると、この日夜10時30分現在、今回の台風による人的被害は死者10人、行方不明者4人。特に、慶尚北道だけで6人が死亡するなど、同地域に人命被害が集中した。2日夜8時30分頃、星州郡大家面(ソンジュグン・テガミョン)で水路整備作業をしていたKさん(76)が急流に流され死亡した。3日未明には、浦項市北区杞北面(ポハンシ・プック・キブンミョン)と盈徳郡丑山面(ヨンドックン・チュクサンミョン)でそれぞれ住宅が倒壊し、2人が遺体で発見された。同日未明1時21分頃には、浦項市北区興海邑(フンヘウプ)でLさん(72)が川に流され死亡した。同日朝9時6分頃には蔚珍郡蔚珍邑(ウルチングン・ウルチンウプ)で山崩れが住宅を襲い、60代の夫婦が死亡した。

 釜山(プサン)と江原道でも人命被害が相次いだ。釜山市沙下区旧平洞(サハグ・クピョンドン)では、3日午前9時5分頃に山崩れが発生し、一家族がいた家と食堂を襲った。この事故でKさん(75)と妻Sさん(70)、息子(48)、食堂の主人Bさん(68)の4人が生き埋めになった。このうちKさんとBさんは遺体で見つかった。当局は同日夜9時20分現在、1千人あまりを動員してSさんと息子を捜索している。

 3日未明1時1分頃、江原道三陟市梧紛洞(サムチョクシ・オブンドン)の住宅地の斜面が崩れ、Kさん(77)が死亡した。昼12時12分頃には、江陵市玉渓面北洞里(カンヌンシ・オッケミョン・プクトンニ)のマス養殖場付近で中国同胞の職員Kさん(49)が死亡しているのが発見された。

 中対本の発表によると、3日夜10時30分現在、江原道、慶尚南道、済州などで446世帯749人の被災者が発生している。慶尚北道、江原道、慶尚南道などでは1546人の住民が山崩れなど万一の事態に備えて村の会館や面役場などに避難した。また慶尚北道、釜山、蔚山(ウルサン)、慶尚南道、江原道、大邱(テグ)、済州などでは4万8673世帯が停電し、電力の復旧作業が行われている。農林畜産食品部は、3日午後4時現在で済州、全羅南道、慶尚南道などで農作物1万1064ヘクタール、施設5ヘクタール、農地7ヘクタールの被害が申告されていると発表している。ミートクは台風13号「レンレン」と17号「ターファー」より弱かったものの、この両台風が影響を与えた状況で朝鮮半島を貫通したため、被害が拡大したと分析される。

 今回の台風は3日午後に消滅したが、秋の台風が今後再び朝鮮半島を通るかどうかに関心が集まっている。気象庁の関係者は、「太平洋で台風が発生する可能性はあると分析できるが、まだ兆候は見いだせない」とし、「台風が発生しても朝鮮半島の方にやって来るかどうかはまだ言えない段階」と語った。ここ30年間で10月には平均3.6個の台風が発生しているが、韓国に直接・間接的に影響を及ぼしたのは0.1個程度だった。今回の台風は9月28日に発生したために9月台風に分類される。

キム・イル、イ・ジョンギュ、パク・スヒョク、シン・ドンミョン、アン・グァノク、ソン・インゴル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/911947.html韓国語原文入力: 2019-10-03 21:30
訳D.K

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