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検察、「済州4・3受刑人再審開始」抗告放棄

登録:2018-09-06 21:56 修正:2018-09-07 08:33
ソウル市瑞草区の最高検察庁=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 検察が、済州(チェジュ)4・3受刑人に対する裁判所の再審開始決定に抗告しないことを決めた。再審開始決定が確定し、済州地方裁判所で再審刑事裁判が本格的に開かれる展望だ。

 最高検察庁関係者は6日「再審開始決定文を調べた結果、即時抗告しないことにした」と明らかにした。検察は、裁判所の決定に不服があれば、決定を告知されてから3日以内に即時抗告できる。しかし、検察が即時抗告を放棄したため、再審開始決定はそのまま確定する。検察は、4・3受刑人の再審が請求されて以来、一度も立場を明らかにしなかった。

 済州地方裁判所刑事2部(裁判長チェガル・チャン)は3日、「不法拘禁ないし苛酷行為は、制憲憲法および旧刑事訴訟法の規定に違反したもので、再審の理由が存在する」として、4・3受刑人18人の再審開始を決めた。4・3受刑人は、1948年12月と1949年7月に高等軍法会議(軍事裁判)で内乱罪、スパイ罪などで懲役刑を宣告され、全国の刑務所に収監された人々だ。彼らは昨年4月、再審を請求したが公判記録、判決文など裁判関連資料が全く残っていないために困難を経験した。

 かつて検察は、裁判所が過去事事件の再審開始を決めても従わず、抗告で対抗してきた。2009年「遺書代筆事件」被害者のカン・キフン氏の再審開始が決定された時も検察は即時抗告し、2012年に最高裁(大法院)で再審開始決定が確定した。検察が抗告しなかったならば、カン氏は追加の3年を待つ必要はなかった。

 しかし、文在寅(ムン・ジェイン)政府に政権が交替し、ムン・ムイル検察総長が就任してから変化が始まった。検察は、再審開始決定に抗告しないのみならず、再審無罪判決にも控訴や上告をしなかった。先月には、でっち上げスパイ被害者キム・スンヒョ氏の再審事件で、検察が異例にも無罪を求刑した。

キム・ミンギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/861010.html韓国語原文入力:2018-09-06 17:50
訳J.S