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‘カン・ギフン遺書代筆’裁判所, 再審受け入れ

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/377207.html

原文入力:2009-09-17午前06:54:10
“91年筆跡鑑定と矛盾証拠発見…有罪維持できず”

ノ・ヒョンウン記者,キル・ユンヒョン記者

‘韓国版Dreyfus事件’と呼ばれる‘カン・ギフン遺書代筆事件’の真実がまた法廷にかけられることになった。裁判所は16日この事件に再審開始決定を行い、事実上無罪判断を示し17年前カン氏に下された有罪判決が覆るか注目される。

ソウル高裁刑事10部(裁判長 イ・ガンウォン)は16日‘故キム・ギソル(当時25)前全国民族民主運動連合(全民連)社会部長の遺書を代筆したという捜査と裁判結果は誤っていた’として、カン氏が出した再審請求を受け入れ事件を再審理することにしたと明らかにした。

裁判所は決定文で「1991年国立科学捜査研究所の鑑定結果に基づき、業務日誌,全民連手帳,メモ紙をカン氏が作成したとした判決は新しく発見された全大協ノートや落書き帳などの新証拠と矛盾し、(過去の有罪判決を)そのまま維持できない」として「新証拠は刑事訴訟法で言うところの無罪を認める明白な証拠に該当する」と再審開始の理由を説明した。

裁判所は特にカン氏の有罪判決の決定的根拠となった筆跡鑑定結果と関連し「焼身したキム・ギソル氏の遺書がキム氏の筆跡と一致するという国立科学捜査研究所と鑑定機関の鑑定結果が出た」として「有罪確定判決をこれ以上維持できない高度な可能性が認められる」と付け加えた。

当時、全民連総務部長だったカン氏は1991年4月明智大生カン・ギョンデ(当時19)氏がデモ途中に警察の鉄パイプにより亡くなったことに抗議しキム氏が焼身した後、キム氏の遺書を代わりに書いたという疑惑などで拘束起訴され懲役3年を宣告され服役した。事件初期から操作疑惑が提起されたが、検察と裁判所は‘遺書の筆跡は亡くなったキム氏ではなくカン氏のもの’という国科捜の筆跡鑑定結果を根拠にカン氏の有罪を認めた。

その後も論難が絶えなかったこの事件に対し、真実・和解のための過去史整理委員会(真実和解委)は2007年11月、カン氏がキム氏の遺書を代わりに書いた事実はなかったと結論を出した。真実和解委は「キム氏の筆跡が残された‘全大協ノート’と‘落書き帳’を新しく発見し国科捜および7ヶの私設鑑定機関に筆跡鑑定を依頼した結果、遺書の筆跡はキム氏本人のものという鑑定結果を通報された」とし、裁判所に再審を勧告しカン氏は翌年1月裁判所に再審を請求した。 ノ・ヒョンウン,キル・ユンヒョン記者goloke@hani.co.kr

原文: 訳J.S