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中国警備会社の警護員らが韓国人記者を集団暴行

登録:2017-12-15 07:17 修正:2017-12-15 09:28
KOTRA主催行事で文大統領を取材中 
10人余りが写真記者を連れて行き暴行 
政府、厳重な抗議・公安捜査依頼 
中、「大きな関心…小さな事故であることを願う」
今月14日午前、文在寅大統領の国賓訪問行事を取材していた韓国日報の写真記者が、北京国家会議中心Bホールで中国側警護関係者に一方的に暴行を受けて倒れている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 中国を国賓訪問中の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が出席する行事会場を取材していた韓国記者らが14日、現場の中国の警護員から集団で暴行を受ける事件が起こった。大統領府は今回の事件に対して、中国政府に厳重に抗議し、外交部を通じて中国公安に捜査依頼した。中国公安はこの日夜9時に捜査に着手した。暴行された写真記者2人は大統領主治医療陣の応急治療後、大学病院に運ばれて精密検査を受けた。

 大統領府の高位関係者は「暴行に加担した人物らは(行事の主催側である)KOTRA(大韓貿易投資振興公社)の中国支社が契約した警護会社の職員たちという報告があり、状況を把握している」とし、「暴行とは別に、中国公安に現場指揮責任があるため、この部分も事実関係を厳密に把握している」と話した。

 暴行事件の概要は以下の通りだ。この日午前10時50分頃、韓国の「中国訪問取材団」の一部の取材記者と写真・映像記者たちは、北京市内の国家会議中心で開かれた韓中経済・貿易パートナーシップの開幕式に出席した文大統領を取材中だった。行事会場内部は混雑し、文大統領の動線を取材していた記者たちと現場の警備員たちは何度か衝突した。中国の警護員はこれに抗議した韓国日報のコ・ヨングォン記者の胸ぐらをつかんで倒し、毎日経済のイ・チュンウの記者には警護員10人余りが飛びかかり、廊下に連れ出した後、集団暴行した。彼らは倒れたイ記者の顔の部分を足で蹴ったりもした。イ記者は眼球の周りの眼窩骨折を負った。暴行された2人の記者は15日、中国公安に出頭し被害者供述をした後、夕方の飛行機で帰国する予定だ。2人の帰途には駐中韓国大使館領事が韓国まで護送する計画だと大統領府は明らかにした。

 大統領府の高位関係者は「大統領府は今回の暴力事態を深刻に受け止め、外交ラインを通じて厳重に抗議し、迅速な真相把握とともに責任者究明などを要求した」とし、「文大統領も事後にこの報告を受け、この問題を深刻に受け止めている」と話した。大統領府はこの日夜、「迅速かつ徹底的な捜査が進められるよう、駐中韓国大使館が最善を尽くして支援する予定」と明らかにした。

 KOTRAは今回の行事に現地保安会社と契約を結び、190人程を投入したという。KOTRA関係者は「千人以上の行事は中国公安に申告することになっており、申告書にはセキュリティ会社との契約書を添付することになっている」とし、「KOTRAは行事会場(国家会議中心)から指定されたセキュリティ会社と契約して申告しており、現場指揮と管理監督は中国公安に従った」と話した。

 陸慷外交部報道官は定例ブリーフィングで「今回の行事は、文在寅大統領の訪中に合わせて韓国側で主催した独自の行事だ。たとえ韓国が主催しても中国で発生したため大きな関心を表明する」とし、「小さな事故であることを願う。韓中両国の関連部分の各方面は、文在寅大統領の訪中準備のために皆努力した。両国が今回の訪中で円満な成功をおさめることを望む目標は一致している」と述べた。

 中国の外信記者協会(FCCC)は声明を出し、「2017年、中国に居住するジャーナリストが暴力を受けているという報告を何度も受けた」とし、「ジャーナリストに対する暴力は決して容認できない」と明らかにした。

北京/キム・ボヒョプ記者、キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/823617.html韓国語原文入力:2017-12-14 23:52
訳M.C

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