登録 : 2017.04.24 02:30 修正 : 2017.04.24 07:03

西江大学キャンパスに張り出された「私も捕まえろ」と書かれた大字報=ツイッターキャプチャー//ハンギョレ新聞社
 「愛しても怒られない夢を見たが、現実では愛したら捕まるんだな」

 今月20日、西江大学キャンパスにファン・インチャン詩人の詩「イチジク森」の一部(愛しても怒られない夢)を引用した大字報(壁新聞)が張り出された。自らを「兵役未了」の同性愛者だと紹介したこの学生は「私も捕まえろ」と書いた。同大学には「KATUSA(駐韓米軍部隊に配属された韓国軍兵力)ゲイ」、「予備役ゲイ」を名乗る人たちが相次いで大字報を貼り付けている。陸軍が同性間の性行為をしたとの理由で、軍刑法第92条第6項を適用して同性愛者の大尉を逮捕したことに対する抗議だ。

 「罪になる愛」に胸を痛めている人たちがいる一方、「人権」や「フェミニスト大統領」を掲げた主要大統領候補が、性少数者の人権問題については沈黙を守っているという指摘もある。ろうそく集会を機に、これまでの大統領選挙よりも性的少数者の人権問題が重要議題に浮上したにもかかわらず、主要候補が反同性愛を標榜する保守的キリスト教界の顔色を伺い、声を上げていないという批判だ。

 性的少数者団体の大統領選挙に向けた活動はいつになく活発だ。今月15日、ゲイ人権団体の「チングサイ」(友達同士)は国内で初めて「ゲイサミット」を開き、ゲイ・コミュニティー100人以上が集まり、「2017大統領選挙のゲイ・コミュニティー要求案」を作成した。彼らは差別禁止法、同性婚の法制化、多様な家族構成権の保障、軍刑法第92条第6項の廃止などを盛り込んだ要求案をまとめ、来月1日まで候補らに答弁を要請した。「性的少数者差別に反対するレインボー行動」も今年3月、「性的少数者の平等権の実現に向けた10大政策課題」を発表した。性転換者らの性別変更を容易にする特別法の制定と、性少数者らを「転換治療(脱同性愛)できる」と掲げた行事に対する公共建物の貸し出し禁止まで、具体的な要求を盛り込んだ。

今月20日午前、ソウル光化門広場で「大学性的少数者会連帯QUV」と108の青年・大学生団体のメンバーたちが「私たちの時代は違う」というスローガンを掲げた記者会見を開き、差別禁止法の制定を求めている=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 大統領選挙候補たちの性的少数者の人権に対する観点は、「差別禁止法の制定」に対する推進意思があるか否かで分かれれる。差別禁止法は個人の性的アイデンティティと性的志向に対する差別を禁止する条項を含む法案だ。今月20日、アムネスティ・インターナショナル韓国支部が文在寅(ムン・ジェイン)・安哲秀(アン・チョルス)・洪準杓(ホン・ジュンピョ)・沈相ジョン(シム・サンジョン)・劉承ミン(ユ・スンミン)候補に質疑して提出してもらった「人権8大議題に対する大統領選挙候補の答弁書」によると、差別禁止法の制定について「推進」の意思を明らかにしたのは正義党の沈相ジョン候補だけだった。自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補は「推進する意向がない」と明らかにしており、残りの3人の候補は明確に答えなかった。

 世論調査で1・2位を争う共に民主党の文在寅候補と国民の党の安哲秀候補は、「差別を受けてはならないが、社会的合意が必要だ」という趣旨で答えた。正しい政党の劉承ミン候補は回答自体を拒否した。

 20日、文在寅、洪準杓、安哲秀、劉承ミン候補陣営関係者らはともに「8千万民族福音化大聖会」と「韓国キリスト教公共政策協議会」が主催した「第19代大統領選挙のキリスト教公共政策発表会」に出席し、「差別禁止法の制定に反対する」と明らかにした。洪準杓候補は最近、YTNとのインタビューで、性的少数者の事案について「私はそのようなことが嫌です」として、嫌悪ともとられる発言をした。大統領選挙に立候補登録をした候補の中で、政策公約集に差別禁止法の制定、軍刑法第92条第6項の廃止など性的少数者の人権公約を盛り込んだのは、沈相ジョン候補と民衆連合党のキム・ソンドン候補2人だけだ。

 性的少数者の人権に対する候補たちの“消極的な対応”や“無視”に対し、現実の変化をきちんと捉えていないという指摘もある。大学界では2015年、ソウル大学のキム・ボミ元総学生会長を皮切りに、「カミングアウト」(性少数者が公開的に性的指向を明らかにすること)した学生たちが相次いで学生会代表を務めるほど、性的少数者に対する差別的な観点自体が消えているにもかかわらず、大統領選挙候補たちはこのような変化を積極的に受け止めていないという批判だ。性的少数者らは「大統領選候補たちは近視眼的な票の計算に閉じ込められて、少数者の人権保障の責務を背を向けず、歴史の前に恥ずかしくない政治家になってほしい」と要求した。「行動する性少数者人権連帯」のナ・ラ事務局長は「既成政党は改革と積弊清算を語りながらも、差別禁止法や性的少数者の問題については全く触れない」とし、「彼らが人権問題をどのようにとらえているのかを表している」と話した。

パク・スジ記者 (お問い合わせjapan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-04-23 21:36
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/791917.html 訳H.J(2269字)

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