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脱北者面接調査で北朝鮮経済悪化の原因に「指導者」が増える

登録:2014-08-31 10:13 修正:2014-09-01 07:52
北朝鮮で活動中のAP通信のフォトグラファー、デイビッド・ガッテンフェルダー(David Guttenfelder)がインスタグラムに載せた写真だ。ハフィントンポストコリア

「指導者が原因」との回答は28.9%、去年より5%増加
「食事はほとんどトウモロコシだけ」も去年より7%増加

 北朝鮮を脱出した脱北者を対象とした調査で、北側住民の南側に対する肯定的認識が減ったことが明らかになった。食生活の分野では両極化現象が生じている。

 ソウル大学統一平和研究院は昨年、北朝鮮を脱出し韓国に来た脱北者149人を対象とした面接調査の結果、「北朝鮮にいた時、韓国を協力対象だと考えていた」と回答した割合は55.7%で、同じく脱北者を対象にした2012年調査時(63.9%)より8.2%減ったと、27日明らかにした。

一方「韓国を敵対対象と考えていた」と回答した割合は20.1%で、2012年調査結果(12.8%)より7.3%増えた。「韓国による武力挑発の可能性が高いと考えていた」と回答した割合は45.9%から63.7%へと大幅に増加した。これは昨年、北朝鮮の3回目の核実験とそれに伴って起きた開城工業団地稼動中断などにより、南北関係が極めて悪かった状況のためと解釈される。南北は下半期にもそれぞれの最高指導者に対する非難合戦を続けた。

「金正恩北朝鮮労働党第一書記に対する北側住民の支持率は50%以上」と回答した割合は64.4%で、2012年の調査結果(61.7%)より小幅に増加した。「北朝鮮の指導者や政府に対する批判行為(落書き・ビラなど)がある」と回答した割合は47.7%で、2012年の66.2%より18.5%減少した。「全くない」という意見は23.5%にもなった。しかし、北朝鮮経済悪化の原因を問う質問には「指導者が原因」という回答が28.9%で、2012年の23.3%より増加した。

 経済分野に関しては、韓国の品物を購入した経験のある人は65.1%だった。衣類が37.1%で最も多く、化粧品・靴・貴金属など雑貨類を購入したという応答は26.8%だった。食生活分野では両極化現象が現われた。「ほとんど白米で食事」と答えた割合が41%で、2012年の36.8%より増えたが、「食事はほとんどトウモロコシだけ」という応答も29.9%で、2012年の22.6%より増加した。また、北朝鮮住民の半数近く(43%)は、肉を月に一、二回だけ食べたと調査された。

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/653026.html 韓国語原文入力:2014/08/27 16:58
訳M.S(1204字)

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