本文に移動

米国、‘対ロシア制裁’への参加を韓国に公式要請

登録:2014-07-29 21:15 修正:2014-07-29 23:47
ピーター・ハレル制裁担当副次官補

米国高位当局者 訪韓
「すべての友好国がもれなくロシアに同じ信号を送ることを」
韓国政府、対ロシア関係を挙げ難色

 ウクライナ事態およびマレーシア航空機の墜落などと関連して、米国政府が対ロシア制裁に韓国政府も参加することを公式に要請した。 韓国政府は韓-ロシア関係の重要性などを挙げてひとまず難色を示したが、米国の圧迫が続けば困難な立場に立たされるものと見られる。

 訪韓中の米国政府高位当局者は29日<ハンギョレ>等と会い「ヨーロッパも(ロシアに対して)拡大した経済制裁に参加することを決めた」として「国際社会の協力が重要だ。 すべての友好国が一つもれなく参加して、ロシアに同じ信号を送ることを望む」と明らかにした。 これは韓国も対ロシア制裁に参加することを要請することを意味する。

 この当局者は続けて「制裁は(加える立場も)代価を払わなければならないことだが、ロシアはさらに大きな代価を払うことになる」として、ロシアの株式市場変動や貸出金利上昇など、制裁によってロシアが被る被害を強調した。

 この当局者は「(ピーター・ハレル制裁担当副次官補が)昨日は北京、今日はソウル、明日はシンガポール、明後日は東京など、友好国を訪問して米国がウクライナ事態およびロシアに対して把握している事実関係と米国が取っている措置について説明している」と話した。

 一方、米国国務部で金融制裁関連業務を担当しているピーター・ハレル副次官補は29日午前、韓国外交部を訪問して、キム・ゴン北米局審議官など韓国政府関係者たちに対ロシア制裁について説明したと韓国外交部は明らかにした。

 韓国政府はこの間、事実上アメリカおよびヨーロッパと歩調を合わせてきたが、制裁への参加にはひとまず否定的な立場を見せている。 ある韓国政府当局者は「国際社会の責任ある一員として、協調はするが、現時点ではアメリカの対ロシア制裁は一方的措置」と話した。 韓国政府はクリミア半島がロシアに併合された当時「認められない」という声明まで出してロシアの反発を買ったが、制裁は行きすぎだと判断しているわけだ。

 政府の慎重な態度はロシアの反発を意識した可能性が高い。 ロシアは去る4月、韓-米合同軍事訓練当時「韓半島で米国と韓国の合同軍事活動強化の動きには憂慮せざるをえない」という外務部論評を出した経緯がある。 ‘東北アジア平和協力構想’ ‘ユーラシア イニシアチブ’等、ロシアとの協力関係を前提とした東アジア構想を掲げている朴槿恵(パク・クネ)政府としては気にせざるをえない内容だ。 しかし、米国が繰り返し韓国の参加を要求してくれば、韓国政府の立場も苦しくならざるをえない。

キム・ウェヒョン記者 oscar@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/649022.html 韓国語原文入力:2014/07/29 20:14
訳J.S(1269字)

関連記事