原文入力:2012/09/02 20:03(1498字)
見当違いの人を羅州(ナジュ)性犯罪者であるかのように…朝鮮日報‘誤報’
インターネットで探して1面に写真掲載
訂正報道出したが被害者は大きな苦痛
凶悪犯 特ダネ競争がもたらした惨事
"無分別な公開は犯罪商業主義"
"反倫理犯罪" 被疑者の顔を公開してきた<朝鮮日報>が、罪無き市民の写真を羅州児童性犯罪者の顔だとして1面(写真)に載せるという大型誤報を出した。 専門家たちは 「‘犯罪商業主義’がもたらした惨事」と規定した。
<朝鮮日報>は2日未明インターネット版に‘正します’という訂正報道を掲載した。 前日の同新聞の1面に性犯罪者コ・某氏が知人たちと付き合っている様子だとし載せた写真が他人のものであることが明らかになったとし、被害者と読者らに謝った。 この事実は1日の新聞を見た被害者C氏の友人があるポータルサイトに「私の友人の写真が羅州(ナジュ)性犯罪者の写真として盗用された。 友人は悪口と非難を受けて‘死にたい’と言っている」という文を載せて知られた。 C氏も2日ミニ ホームページに「大韓民国が恨めしい」「とても苦々しく腹が立つ」という文を載せた。
<朝鮮日報>は前例を探し難い今回の誤報について、警察官らと住民たちから写真の中の人物がコ氏に間違いないという証言を確保したためだと釈明した。 この新聞はインターネット検索でコ氏周辺を調べ問題の写真を得たが、コ氏から確認を取るなり、コ氏の顔と直接対照してみはしなかったと認めた。 羅州(ナジュ)警察署関係者は<朝鮮日報>の釈明について「捜査実務陣からそういう話( "コ氏の写真に間違いない" )はしていないという報告を受けた」と明らかにした。
専門家たちは保守言論が主導してきた‘凶悪犯の顔公開特ダネ競争’がもたらした‘惨事’と指摘した。 <朝鮮日報>は2009年連続殺人犯カン・ホスン氏事件を契機に "国民の知る権利と公益" のために捜査段階から凶悪犯の名前と写真を公開すると宣言した後、性犯罪者チョ・ドゥスン、キム・キルテ氏などの顔を公開してきた。 無罪推定原則に反するという反論にもかかわらず、世論の‘報復’心理を利用してきたのだ。
しかし<朝鮮日報>はこの事件で顔公開の問題点を自ら立証した格好になった。 キム・ジョンチョン弁護士は「(一部)言論はカン・ホスン氏事件以後に改正された‘特定強力犯罪処罰に対する特例法’が顔公開の根拠だと主張しているが、これは公権力が被疑者の顔を公開できるよう規定した法」とし 「憲法上に規定された人格権や肖像権を制限する身上公開は原則的に性犯罪者の身上公開のように有罪判決が下された事件に限らなければならない」と話した。 キム・ソジュン聖公会(ソンゴンフェ)大教授(新聞放送学)も「<朝鮮日報>が国民の知る権利を云々したが、無分別な被疑者写真の公開は時流に迎合した‘犯罪商業主義’に過ぎない」と指摘した。
<朝鮮日報>は去る7月19日付1面にも大波が立つ釜山、海雲台(ヘウンデ)近海を撮影した3年前の写真を現在の写真であるかのように載せて問題になった。 この新聞は翌日 「該当写真は2009年8月に同じ場所で撮影された写真であることが確認された」として謝罪文を載せた経緯がある。
ユ・ソンヒ記者、光州(クァンジュ)/アン・クァノク記者 duck@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/media/549775.html 訳J.S