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"立場を明らかにしないことも立場でありうる"

原文入力:2012/05/28 22:41(1579字)

"政治家は有権者の質問に答える義務"

←去る22日に放送された<文化放送>‘100分討論’で参席者が‘統合進歩党は何処へ’という主題で討論している。 <文化放送>画面キャプチャー

 従北論難、良心の自由 論争で統合進歩旧党等権派を巡る‘従北論難’が進歩陣営内部の‘良心の自由’論争に広まった。

 去る22日<文化放送> ‘100分討論’が発端だった。  "北韓人権、北核、3代世襲に対してどう思うか" という市民パネルの質問に、イ・サンギュ統合進歩党国会議員当選者が 「思想検証は良心の自由の締めつけ」 と答えて、チン・ジュングォン東洋(トンヤン)大教授は「国会議員は有権者に自身の理念・政策を明確にしなければならないので、良心の自由を守りたければ公職を引き受けてはならない」と批判した。

 以後、論難が広がっている。 保守陣営の‘思想追い込み’とは別個に、進歩指向知識人・政治家間で国会議員に‘良心の自由’がどこまで許されるかに対する甲論乙駁が進行している。

 オンライン論争の中心軸はチン・ジュングォン教授とコ・ウンテ中部(チュンブ)大教授だ。 チン教授はツイッターを通じて「国会議員ならば自身がその意を代理するとして票を求めた有権者が投げる問いに答える‘義務’がある" という趣旨の文を継続的に上げている。 反面、コ教授はブログ・ツイッターなどで「国家保安法が存在する状況で返事を口実に監獄に行きかねない危険を甘受しろと言い、それができなければ被選挙権をあきらめろと要求するのは苛酷な行為であり基本的人権に対する侵害」として「公人にも保証されなければならない最低線の権利がある」と指摘した。

 この論争を見守る進歩人士の判断も交錯している。 旧党権派の理念指向と特別関係のない人々の間でも賛否が分かれている。

 イム・ジボン西江(ソガン)大法学専門大学院教授は 「良心の自由は生命権を除いてはいかなる基本権より優先するということであり、これを抑圧して返事を強要するのは違憲的行動」とし「国会議員は憲法機関でありながらも国民であるから、職務関連性が強いと判断される場合にのみきわめて制限的に良心の自由を制限することができる」と話した。 キム・セギュン ソウル大政治学科教授もやはり 「北核と北韓の3代世襲に対して立場を明らかにしないことも北韓との対話を考慮した政治的・政策的立場でありうるので、それに対する判断は国民に任せれば良い」と話した。

 反面、パク・ジュミン参与連帯公益法センター弁護士は「政治家は政策的信念について国民と疎通して国民から検証を受けなければならない」 として 「政治家の良心と政治的指向はむしろ公開し監視されなければならない」 と主張した。 ハン・サンヒ建国(コングク)大法学専門大学院教授もやはり「政治家には個人的倫理よりは国民との関係の中であらわれる社会的倫理が先んじるので、どんな質問にでも誠実に答える義務がある」と話した。

 ‘良心の自由’を理由に沈黙することが市民の目線を考慮しない‘没政治的行動’という批判もある。 ハ・スンチャン前希望と代案常任運営委員は「(北核などに対して)返事を回避すれば国民はこれを良心の自由の問題とは見ず、それはやはり政治的に解釈する」として「警察で捜査を受けている状況ならば分からないが、国会議員が(北韓問題に対して)自身の政治的態度を明らかにすることは当然だ」と話した。

オム・ジウォン、チン・ミョンソン記者 umkija@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/534996.html 訳J.S