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双龍(サンヨン)車 解雇労働者 遺影写真 ゴミ車両に

原文入力:2012/05/24 18:13(1715字)

←市民が24日ソウル、中区(チュング)の大漢門前に再びテントを張ろうとすると警察が駆け寄り奪っている。 ホ・ジェヒョン記者

大漢門前焼香所、強制撤去さる…あっという間に阿鼻叫喚
警察、警備兵力を同行…再設置したテントも撤去

 24日朝9時30分、ソウル市、中区の大漢門前。 平和だった双龍自動車焼香所に中区庁公務員と下請け職員20人余りが押し寄せた。 南大門(ナムデムン)警察署警備兵力3個中隊を同行していた。 ソウル市、中区庁建設管理課職員が焼香所側に「自主撒去しなさい」と命令した。 焼香所側は「誰の指示を受けて来たのか。 (行政代執行)戒告状を持って来なさい」として対抗した。

 現場に出てきた南大門警察署警備係長がマイクを握り「撤去しろ」と指示した。警察がどっと駆け寄り現場を守って立っていた市民を引きずり出し焼香所周辺にあった竹の弔旗などを片づけた。 下請け職員が続いて焼香所物品を片づけ始めた。

 金属労組キム・ジョンウ双龍自動車支部長が自身のからだに油をかけた。 警察はキム支部長に消火器粉末を振り撒いた。 テントは全てつぶれ、焼香所はあっという間に阿鼻叫喚の地獄になった。 あちこちから泣き叫ぶ声があがった。 焼香所にあった亡くなった双龍自動車解雇労働者たちの遺影写真は30余分で中区庁のゴミ車両に載せられてなくなった。

 中区庁が行政代執行を強行し双龍自動車22人の犠牲者追慕のための焼香所を撤去した。 中区庁建設管理課関係者は<ハンギョレ>との通話で「3回以上自主的に撤去を要請したが受け入れられずやむを得ず行政代執行を行った」と明らかにした。

 この日、中区庁が行った行政代執行は警察が共にした。 焼香所側はこの日午後1時、大漢門前で記者会見を行い「警察が率先して焼香所を壊した」と糾弾した。

←市民が24日ソウル、中区、大漢門前で双龍車焼香所強制撤去に抗議して手立て札示威を行っている。 ホ・ジェヒョン記者

 これに対して南大門警察署は「焼香所側は警察に(故イ・ユンヒョン氏)49日法要(12日)までで片づけると約束したが、これを守らなかった。警察も忍耐心を持って我慢してきた」と明らかにした。

 市民は午後2時頃、大漢門前焼香所の場所に再びテントを張った。しかし警察は再び直ちにテントを強制撤去し市民らと衝突した。 撤去直後、ある女子大生は「今日22人の双龍車労働者の死が撤去されました」と書いた手立て札を持って涙まじりに話して示威を行った。キム・ジョンウ支部長は「23回目の犠牲者を防ぐために焼香所を用意したが、警察がこのように残忍なことをできるのか。 もう一度焼香所を侵奪すれば、その場で命を絶つ」と話した。 彼らは大漢門前で座り込みを続ける計画だ。キム支部長はこの日の撤去に抵抗する過程で警察に連行され解放された。

 ツイッターでは俳優キム・ヨジン氏、映画監督ヨ・ギュンドン氏らが双龍車焼香所撤去の知らせを送り出した。キム・ヨジン氏は「大漢門前の双龍車焼香所に注目してください」と訴えた。 撤去の報せに接したツイッター使用者は悲痛な心を隠さなかった。 ツイッターID Hon***は「出勤途中、大漢門焼香所前を通るたびに‘ここに彼らがいる’という事実に安心したりしていた。 無力感と罪悪感もあった。 今日、焼香所がゴミ車に投げ込まれた。 22人の遺影写真は痕跡もなく消えた。 まだ私の目の前で起きた光景が信じられない」と書いた。

 双龍自動車解雇労働者は先月5日から大漢門前に追慕焼香所を設置して「政府が解雇者問題解決に積極的に取り組め」として座り込みを行ってきた。 双龍車労働者はこの日夜7時から焼香所が撤去された場所で‘双龍車整理解雇犠牲者追慕集会’を開く。

ホ・ジェヒョン、チン・ミョンソン記者 catalunia@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/534469.html 訳J.S