本文に移動

統合進歩党史上最多13議席の“喜び” 蔚山(ウルサン)など惨敗地域収拾が“難題”

記事登録:2012.04.12 21:25修正:2012.04.12 21:25



<写真>イ・ジョンヒ統合進歩党共同代表(右から二番目)が12日午前、国会で開かれた共同代表団会議で野党圏連帯が過半議席確保に失敗したことに対して謝罪の意を明らかにしている。その横でユ・シミン共同代表がメガネをかけ直している。 イ・ジョンウ選任記者


労働界の民心を取り戻せなければ
大統領選も危ういとの危機感


統合進歩党が4.11総選挙で13人という進歩政党史上最多の国会議員当選者を出す“躍進”を果たしながらも、予想もしなかった“与大野小”の構図の19代国会を前にして、深刻な難題に直面することになった。
院内交渉団体(20議席)構成と野党勢力連帯を通しての過半数議席確保という野心に満ちた計画が挫折することにより、12月の大統領選を目指す戦略の修正も不可避となった。大統領選での野党勢力連帯のパートナーである民主統合党が激浪に陥る中で、予想外の悪材にぶつかる可能性もある

ただ、政界では今後、127議席の統合民主党が152議席のセヌリ党の独走を防ぐには統合進歩党の議席が必須であるという点から、統合進歩党の“発言権”が13という議席数以上に強くなるだろうという観測が出ている。院内交渉団体構成は出来なかったけれども、統合進歩党の意思によっていくらでも野党勢力全体をもう少し“左側”に引張ることの出来る基盤を設けたわけだ。イ・ウィヨプ党政策委議長は「野党勢力連帯が過半数を確保出来なかったのは残念な部分だが、野党勢力が力を合わせれば、18代国会のように多数党が一方的に横暴なやり方をすることは難しくなるというレベルにはなった」として「改革立法や国政監査、予算決算審議等、全ての部分で野党側の戦略的かつ精密な共助が切実になるだろう」と展望した。


期待していたほどにはならなかったが、今回の総選挙で統合進歩党が得た10,3%の政党支持率も、年末の大統領選で野党勢力連帯が切実であることを示す数値だ。統合進歩党は大統領選でも民主統合党と予備選を通して候補者一本化を試み、これを通して進歩的な政策共助等を推進するものと予想される。


だが、統合進歩党は本格的な大統領選準備に入るに先立って、党内部整備を雑音なしにやり遂げなければならないという課題を抱えている。 統合進歩党は色々な勢力が統合したあと直ちに総選挙に入ったために、指導体制や党運営方式などをまだちゃんと決めることができなかったからだ。 4月29日の全党大会を通じて綱領、党憲、党規を確定し、5月末までに党代表など指導部選出のための党内選挙も行なわなければならない。 党関係者は「全党大会準備と党内選挙の過程で、総選挙での野党勢力連帯に対する評価と、19代院内活動計画、大統領選挙での野党勢力連帯戦略などに対する問題提起などがどっと出て来るだろう」と伝えた。


党権競争は予想ほど激しくないだろうという展望だ。 院内進出した13人のうち8人程が現在のイ・ジョンヒ代表を中心とした党権派に分類されており、党憲・党規に対する党内部の異見も大きくないといわれる。 統合進歩党は党代表が新しく選ばれる6月1日から本格的な大統領選の準備に突入するものと見られる。


今回の総選挙で惨敗した釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶南(キョンナム)など伝統的な労働者密集地域を収拾することも、緊急の課題だ。 労働者を代弁するという政党として、その資格と能力を疑われる状況に追い込まれたというのが党内外の評価だ。 党内では釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶南(キョンナム)の労働界の民心を取り戻すことができなければ大統領選での野党勢力連帯も危うくなるという危機感が大きくなっている。


ソク・ジンファン記者soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/528147.html A.K