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【社説】光復節を分裂開催して、今度は光復会に偏狭な報復なのか=韓国

登録:2024-08-23 06:25 修正:2024-08-23 09:39
第79周年の8・15光復節である15日午前、ソウル市龍山区の孝昌公園の内白凡金九記念館で開かれた光復会主催の光復節記念式典で、光復会のイ・ジョンチャン会長が記念演説をしている/聯合ニュース

 政府が、現在唯一の独立運動公法団体である光復会以外に、報勲公法団体を追加指定する案を検討しているという。光復会が長期間にわたり独立運動分野で独占的な地位を享受してきたという主張だ。史上初となる光復節慶祝式への不参加などで、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の「邪魔な人」になった光復会の地位を引き降ろす意図であることは自明だ。

 国家報勲部は22日、独立分野の公法団体に、既存の光復会に加え別の団体を指定する案を議論していることを明らかにした。公法団体は、公共の利益のために国家や地方自治体から一定の権限を委任され、公的業務を遂行する団体をいう。政府から運営費を支援され、政府の承認を受けて収益事業をすることも可能だ。現在の国家報勲部傘下の公法団体は17団体だが、このうち、独立有功者関連の公法団体は光復会だけだ。独立運動関連事案において、光復会が代表団体として活動できた背景だ。

 国家報勲部は、公法団体の追加指定要求は常にあり、政府レベルで検討を続けてきた事案だと説明している。実際に政府が独立分野の公法団体として検討している社団法人殉国烈士遺族会は、これまで公法団体の指定を要求してきたし、第21代国会では、同団体を公法団体に加える内容の法案が発議されたりもした。しかし、公法団体への追加指定は、様々な団体の利害関係が交錯しており、公平性の問題が提起される可能性があるため、慎重に議論されてきた事案だ。これに先立ち国家報勲部は昨年、国会の政務委員会検討報告書を通じて、「光復会と設立目的と会員資格が類似する殉国烈士遺族会を別の公法団体として設立することは、国民的共感の形成と社会的合意が必要な事案であり、慎重を期する必要がある」というものだった。にもかかわらず、今では「光復会という団体が独立運動のすべてを代弁する団体なのか疑問」(国家報勲部関係者)だという。わずか9カ月で立場が逆転したわけで、これを「日常的な検討」として受け入れる人は何人いるだろうか。

 政府の急変は、結局は光復会への「手入れ」以外には説明のしようがない。光復会が独立記念館のキム・ヒョンソク館長の任命に反対し、1965年の光復会創立以来初めて政府主導の光復節慶祝式の式典にまで参加しないなどして、尹錫悦政権に対抗したことに対する「報復」であるわけだ。国家報勲部は、光復会が15日に政府と別に開いた光復節慶祝式の式典で「大統領は退陣せよ」という発言が出てきたことについても、政治的中立義務違反かどうかを調査しているという。本当に度量が狭い。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1154926.html韓国語原文入力:2024-08-22 18:48
訳M.S

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