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[社説]「南北関係で朝米関係牽引」実践につなげよ

登録:2020-01-15 06:24 修正:2020-01-15 09:14
文在寅大統領が14日、大統領府の迎賓館で開かれた年頭記者会見を行なっている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が14日の年頭記者会見で、南北関係改善を通じて朝米関係を導くとの強い意志を示した。朝米交渉が危機に陥った状況で、南北関係を先に進めて朝米の膠着状態を打破するという構想は格別に注目するに値する。

 文大統領は会見で「朝米対話だけを見守っているわけにいかない」という言葉を何回も繰り返した。7日の新年の辞で南北協力を強調したことの延長線上にある発言だが、強度は前例なく強い。米国と歩調を合わせて待つ戦略だけでは限界があるという認識を明確にしたものと言える。これと共に文大統領は、南北関係の改善法案の一つとして、国際制裁に抵触しない「個別観光」も取り上げた。この問題に関しては朝米間にも反対意見がないとのことなので、積極的に推進すべきだろう。

 しかし、個別観光だけで南北関係が画期的に改善するのは難しい。朝米交渉が困難に陥り南北関係まで後退したのは、北朝鮮が願う制裁緩和が行われないところが大きい。文大統領が「非核化措置により対北朝鮮制裁緩和が行われなければならない」と強調したのは、その点を念頭に置いた発言だと言える。これに加えて文大統領が南北協力事業で「制裁例外措置」の認定を得るのが必要であると言った部分も目を引く。すでに中国とロシアは南北鉄道・道路連結事業の制裁免除案を国連に提出している状態だ。南北協力を通じた対北朝鮮制裁の実質的緩和は、朝米非核化交渉を進展させる動力になり得る。そのような点で文大統領の構想は意味が小さくない。

 問題は具体的な実践だ。まず、対話拒否の態度を固守している北朝鮮を説得するのが必須だ。米国が過去のように南北関係の足を引っ張るのは朝米交渉の助けにならないという論理で米国の協力を得るのも重要だ。文大統領が出した構想が南北関係進展と「朝米膠着」解消につながることを期待する。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/924411.html韓国語原文入力:2020-01-15 02:39
訳M.S