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「イスラエル、イラン-サウジ戦争を引き起こす計画」…サウジの元情報長官が批判

登録:2026-05-14 07:40 修正:2026-05-14 08:23
サウジアラビア王家の重鎮、トゥルキ・アル・ファイサル王子//ハンギョレ新聞社

 サウジアラビアの元情報局長官が、米国・イスラエルとイランの戦争において、サウジとイランの戦争がイスラエルによって計画されていたと主張した。

 サウジ王家の重鎮、トゥルキ・アル・ファイサル元情報長官は今月9日のアラブメディア「アッシャルク・アル・アウサト」への寄稿で、「我々とイランとの戦争を引き起こすというイスラエルの計画が成功していたら、この地域は廃きょと破壊に陥り、数千人の人々が我々と利害関係のない戦闘で命を落としていただろう」と述べた。同氏は「イスラエルはこの地域で自らの意志を強要することに成功し、我々の周囲で唯一の行為者となっていただろう」と述べた。

 サウジの第3代ファイサル国王の息子であるトゥルキ王子は、情報長官や駐米大使を務めたサウジの外交安保の重鎮で、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の強力な擁護者でもある。同氏は1980年代のソ連のアフガン戦争で、ソ連に抗するアラブ世界のムジャヒディンを主導することで、サウジの親西側路線を設計した。

 トゥルキ王子のこの見解は、イラン戦争勃発後に米国とイスラエルに対してサウジが不満を表明している中で示された。トゥルキ王子は「ムハンマド・ビン・サルマン皇太子はいかに成功したか」と題する今回の寄稿で、ビン・サルマン皇太子の外交的努力によってサウジはイスラエルの計略に巻き込まれることなく、戦争で国の利益を守ったと述べた。西側メディアは、サウジがイスラエルと共に米国にイラン戦争の開戦を求め、停戦を思いとどまらせようとしたと報じていたが、トゥルキ王子はそれを否定したかたちだ。

 寄稿でトゥルキ王子は「イラン戦争が勃発して以降、域内や西側メディアではサウジの立場を疑問視する不協和音が高まってきていた」とし、「イランやその他の勢力が王国を破滅の火の海に引きずり込もうとした時、我々の指導部は国民の命と財産を守るために隣人から与えられる苦痛に耐えることにした」と述べた。そして「王国が望んでいたなら、イランの施設と利益を破壊することで対応しただろうが、その結果はアラビア湾沿岸と王国の奥深くにある石油施設と淡水化プラントが破壊されるという惨事につながっていただろう」と指摘した。

 また「ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の知恵と先見の明のおかげで、王国は戦争の惨禍とその破壊的な結果を回避できた」とし、「戦争をあおる者たちは依然として傲慢に騒いでいるが、彼らの足元ではすでにじゅうたんが剥がされたことに気付いていない」と批判した。トゥルキ王子は、サウジは「パキスタンと共に戦闘の炎を鎮め、戦争の拡大を防ぎ、平和を擁護する人々に愛する人々の命と利益が安全であるという希望を与えている」と述べ、終戦に向けた努力を主導していると主張した。

 サウジは米国のドナルド・トランプ大統領の第1次政権時代に、イスラエルとスンニ派アラブ諸国との国交正常化計画「アブラハム合意」に呼応し、イスラエルとの関係を改善してきた。しかし、サウジは2023年10月のガザ戦争以降、イスラエルとの関係をそれ以上進展させておらず、イラン戦争を契機として関係を再考することが予想される。

トゥルキ王子の寄稿が掲載されたアラブメディア「アッシャルク・アル・アウサト」のウェブサイト//ハンギョレ新聞社
チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1258251.html韓国語原文入力:2026-05-12 14:20
訳D.K

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