ワシントンのポトマック川上空で空中衝突した旅客機とヘリの墜落事故発生から約10時間が過ぎた30日午前7時30分(現地時間)、捜索当局は「生存者はいないと推定される」と明らかにした。
この日、米NBC、CNNなどを通じて放送された緊急ブリーフィングで、ワシントンD.C.の消防と救急医療責任者であるジョン・ドネリー氏は「現時点では生存者は見つからないものとみられる。我々は救助作業から(遺体の)捜索と(胴体の)回収作業に切り替えている」と述べた。
墜落した旅客機とヘリの残骸から少なくとも28体の遺体が発見されたと確認した。このうち27人がアメリカン・イーグルの旅客機から発見され、1人は米軍ブラックホークのヘリから収拾されたという。
ショーン・ダフィー運輸長官は、旅客機の残骸が粉々に砕け散り、3カ所に分散して発見されたと述べた。
29日午後8時48分、バージニア州アーリントンにあるロナルド・レーガン・ナショナル空港への着陸を準備していたアメリカン・イーグルの航空機が、米陸軍ブラックホークのヘリと衝突。この事故で旅客機とヘリはいずれもポトマック川に墜落した。旅客機には乗客60人と乗務員4人が、陸軍ヘリコプターには軍人3人が搭乗していた。