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中国、南シナ海めぐる韓国の懸念表明に「つられて騒ぐな」

登録:2024-03-13 06:21 修正:2024-03-13 07:07
中国とフィリピン、南シナ海で領有権争い 
中国外交部「韓国に厳重な懸念」
中国外務省の汪文斌報道官=中国外務省//ハンギョレ新聞社

 韓国政府が最近、領有権紛争水域である南シナ海で中国とフィリピン間の衝突について懸念を表明したことに対し、中国政府が「中韓関係に不要な負担を増やしてはならない」と反発した。

 中国外務省の汪文斌報道官は12日に開かれた定例記者会見で、「我々は韓国外交部報道官の立場表明に注目し、厳重な懸念を表する」としてこのように述べた。

 王報道官は「事件の責任は完全にフィリピン側にあり、韓国は南海(南シナ海)問題の当事者ではない」とし、「ここ数年間維持してきた慎重な中立の立場を変え、南海問題で数回にわたって中国を暗示したり非難しており、中国はその度に直ちに交渉を提起(抗議)して反対の立場を明らかにした」と語った。また、「私は改めて韓国に対し、行動を慎み(好自為之)、雰囲気につられて騒ぐことはなく、中韓関係に不要な負担を増やさぬよう求める」とも述べた。

 中国とフィリピンは、南シナ海のスプラトリー諸島(中国名・南沙諸島)などに対する領有権紛争を繰り広げてきた。昨年12月、中国海洋警察は、スプラトリー諸島のセカンド・トーマス(中国名・仁愛、フィリピン名・アユンギン)礁付近で、フィリピン漁船に向けて放水銃を発射した。5日にもトーマス礁付近で中国当局船がフィリピンの補給船を取り囲んで放水銃を発射した。

 このような状況について、韓国外交部のイム・スソク報道官は7日の定例記者会見で、「南シナ海で中国とフィリピンの船舶が衝突し、フィリピン船舶に対して放水銃が使われたことで起きた危険な状況について、深い懸念を表明する」とし、「このような状況は乗組員たちの安全を脅かし、南シナ海の緊張を高めている」と述べた。さらに「南シナ海で平和と安全、ルールに基づく秩序の維持および当該水域における国連海洋法条約を含む国際法の原則にともなう航行と上空飛行の自由を支持する」と述べた。

 王報道官は同日、「韓米日がいずれも域外国家であるならば、いったいどの国が南シナ海問題について言及できるのか」という質問に「域外国家が南シナ海の平和と安定を守ることを心から望むなら、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)関連国が交渉を通じて適切に意見の相違を処理することを支持すべきだ」と答えた。そのうえで、「彼ら(域外国家)は南海の平和と安定を共に守るための中国とASEAN諸国の取り組みも支持しなければならない」と付け加えた。

北京/チェ・ヒョンジュン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/1131996.html韓国語原文入力:2024-03-12 20:10
訳H.J

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