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拘束されわずか1カ月で死亡したロシアの反戦運動家…弁護士「殴打・拷問の疑い」

登録:2023-06-17 03:29 修正:2023-06-17 08:22
ウクライナの情報ホットライン「私は生きたい」を知らせるビラ=ツイッターアカウント(hochuzhit_com)よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 ロシア軍に向けてウクライナ軍への降伏のホットラインを知らせるビラを貼った疑いで拘束されたロシアの活動家が、収容されてわずか1カ月で死亡し、拷問を受けた疑惑が広がっている。

 15日付の「モスクワ・タイムズ」によると、ロシアの反戦運動家アナトリー・ベレジコフさん(40)はロシア当局に逮捕された後、拘置所で拷問死した。ベレジコフ氏の弁護人が、ロシアの人権団体「OVD-Info」を通じて14日に主張したもの。ベレジコフ氏の弁護人イリーナ・ガク氏は、フェイスブックに動画を投稿し「15日に釈放予定だったベレジコフさんが、その前日に霊安室に移送された」と述べた。米国「ニューヨーク・タイムズ」は、反戦運動を行った容疑で捕まったロシア人が拘束中に死亡したのはベレジコフさんが初めてと推定されると報じた。

 ベレジコフさんは、ウクライナのドネツク州から南に60キロメートル離れた都市ロストフ・ナ・ドヌ市内でロシア軍の投降を促すビラを貼った疑いで、先月、地元警察に拘束された。ベレジコフさんは軽犯罪の容疑で警察に自宅で逮捕された後、近くの拘置所に収容された。ロシア当局が問題にしたビラは、ウクライナ軍への投降を希望するロシア兵士のためにウクライナ情報当局が作ったホットライン「私は生きたい」を伝える内容だ。ベレジコフさんは容疑を否定していた。

 ベレジコフさんの弁護人のイリーナ・ガク氏は、ベレジコフさんとの面会を予定していた14日、医療スタッフがベレジコフさんの遺体を救急車に載せるのを目撃したと述べた。ガク弁護士は、ベレジコフさんが収容されていた拘置所の刑務官は当時、ベレジコフさんは施設にいないと話していたと述べた。また、当直の刑務官は後にOVD-Infoに「ベレジコフさんは自殺した」と述べたと、同団体が明らかにした。

 ガク弁護士と人権団体によると、ベレジコフさんは死亡する数日前、肋骨が折れ殴打の跡が体に残っており、拘置所での暴力の苦痛を訴えていたという。ガク弁護士は、死亡前日にベレジコフさんの体にテーザー銃(スタンガン)の跡があるのを見つけたと述べた。

 人権団体は、ロシア当局がベレジコフさんを反逆罪で起訴する準備をしていたと主張している。ベレジコフさんは軽犯罪の容疑で行政処分を受けた後、3回連続で拘束されたが、これはロシアが反逆罪を適用する場合のパターンだという。ロシア警察と拘置所は、ロイターやニューヨーク・タイムズなどの取材に応じていない。

 ロシアの人権団体「OVD-Info」の集計によると、ウクライナ戦争が始まった昨年2月以降、ロシアで約2万人の市民が反戦デモに参加した疑いで逮捕され、大半は釈放されたが、約600人が起訴された。また、起訴された市民のうち37人が拷問の被害を訴えているという。

キム・ミヒャン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1096270.html韓国語原文入力:2023-06-16 15:36
訳M.S

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