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米国の朝鮮半島問題専門家ら「米国は南北関係に関する制裁を緩和すべき」

登録:2019-02-18 06:37 修正:2019-02-18 07:47
-第2回朝米首脳会談関連、朝鮮半島専門家6人のアンケート- 
「開城工業団地、金剛山観光、南北鉄道関連制裁を緩和すべき」 
「北朝鮮は寧辺以外の核計画を公開すべき」 
「非核化-平和および今後の実務交渉に向けたロードマップへの合意も重要」  
実際の首脳会談の予想結果についは「終戦宣言」が多数
左からフランク・オム平和研究所先任研究院、ジョン・メリル元国務省情報分析局東アジア局長、ハリー・カジアニス国家利益センター国防研究所長、マーク・トコラ韓米経済研究所副所長、アンドリュー・ヨ米カトリック大学教授、チョン・パク・ブルッキングス研究所韓国碩座//ハンギョレ新聞社

 米国の朝鮮半島問題専門家たちは、2回目の朝米首脳会談を通じて、米国が開城(ケソン)工業団地や金剛山(クムガンサン)観光の再開など、南北経済協力と関連した制裁を緩和する必要があると指摘した。ハンギョレが16日(現地時間)、朝米首脳会談に対する展望と意見を求めた専門家6人は、北朝鮮もこれまで約束した寧辺(ヨンビョン)の核施設の検証可能な廃棄のほかにも、核・ミサイル凍結などの追加措置を取らなければならないと答えた。首脳会談の「実際の結果物」については、朝鮮戦争の終戦宣言をめぐる合意を予測する意見が多かった。

■「北朝鮮は寧辺核施設よりさらに大胆に…米国は南北関連の制裁緩和を」

 朝米が昨年6月の首脳会談以降、非核化と相応の措置を巡って激しく対立している中、専門家たちは南北関係に関する対北朝鮮制裁には米国が柔軟に対応すべきだという意見を示した。

 平和研究所のフランク・オム先任研究員は「米国はシンガポール共同声明で合意したように、北朝鮮との新しい関係構築と朝鮮半島の恒久的平和に対し、強い意志を持っていることを示さなければならない」とし、「ワシントンと平壌(ピョンヤン)に連絡事務所の設置▽朝鮮戦争の終戦宣言▽非核化と平和をめぐる並行的交渉の構築」などを提示した。特に、「開城工業団地や金剛山観光、南北鉄道協力に関する初期の制裁緩和」を米国が実行すべきことに挙げた。

 米国カトリック大学のアンドリュー・ヨ教授も「米国は南北関係に関する制裁を一部緩和することを考えるべきだ」とし、「これは北朝鮮の制裁緩和要求に譲歩するもので、韓国も同意しており、平和という目標を進展させる」と述べた。「国家利益センター」(CFTNI)のハリー・カジアニス国防研究所長は、今回の首脳会談で、対北朝鮮制裁の緩和が実現すると見通した。また「ドナルド・トランプ大統領は一部対北朝鮮制裁を緩和する際、それを(制裁緩和ではなく)違うものとして分類する方法を探すだろう」としたうえで、「米国政府は南北経済発展プロジェクトを北朝鮮に対する経済支援として祝福するだろう」と述べた。

 北朝鮮に対する要求値も高かった。対北朝鮮対話論者のジョン・メリル元国務省情報分析局北東アジア局長は「北朝鮮は寧辺の老朽化した原子炉のほかにも、より多くの核プログラムを公開しなければならない」と指摘した。オム研究員は「北朝鮮はこれまで約束した寧辺や東倉里(トンチャンリ)、風渓里(プンゲリ)施設の検証のほかにも、長距離ミサイルの移転、追加的核物質・技術の申告、核・ミサイル生産の凍結など、さらに大きなものを準備し、会談に臨むべきだ」と述べた。

 非核化と平和をいつまで、いかに実現するかに関するロードマップへの合意が必要という点でも、多くの専門家の意見が一致した。また、韓米経済研究所のマーク・トコラ副所長は「両首脳は交渉チームに対し、“勝ち取るべきもの”だけでなく、“提供できるもの”に関しても権限を与えなければならない」と述べた。昨年初の首脳会談後、後続実務交渉になかなか進展が見られなかった経験を繰り返してはならないということだ。

■「柔軟になった米政府…今回の会談で終戦宣言行われる可能性も」

 専門家たちは最近「段階的・同時行動」原則を打ち出したトランプ政権の態度について、「かなり柔軟になった」(メリル元局長)、「現実的アプローチ」(ヨ教授)と評価した。それだけ今回の首脳会談では最初の会談よりは具体的な成果が見込まれるが、“破格の結果”を予想する人は少なかった。

 オム研究員は「首脳会談の結果は慎重かつ慎重な水準だろう」とし、「米国が終戦宣言と一部の制裁緩和を約束し、北朝鮮はその見返りとして東倉里や豊渓里、寧辺の検証された解体を見せると約束するだろう」と見通した。特に、朝鮮戦争終戦宣言を予想する人が多かった。ブルッキングス研究所のチョン・パク韓国碩座は、トランプ大統領が今月初めの国政演説で「平和」に触れ、マイク・ポンペオ国務長官が「今回の首脳会談で、平和メカニズムについて話し合う」と述べた点などを挙げ、「終戦宣言が行われる可能性がある」と述べた。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/882505.html韓国語原文入力:2019-02-1804:59
訳H.J