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ハンバーガーを買うように性売買? チューリッヒに‘ドライブイン セックスボックス’

公娼制 正当性などめぐり論議
‘性売買女性の労働条件向上’理由
市当局、住民投票で数十億ウォン 投入
26日、スイス、チューリッヒ市当局が‘セックス ボックス’と呼ばれる性売買複合施設の開場を控え、言論・住民公開行事を行うや、ある言論人が車に乗ってセックス ボックスの利用法を試してみている。 市当局は性売買従事者の犯罪露出危険を減らし、都心の歓楽街をなくす目的でこの施設に予算を投じるのに先立ち、住民賛否投票を施行したが52%が賛成意思を明らかにした。 チューリッヒ/ロイターニュース1

 スイス、チューリッヒ市当局が性売買女性の暴力露出危険を減らすなどの趣旨で、マクドナルドのドライブイン売場を思わせる性売買複合施設である‘セックス ボックス’を開場し論難が予想される。 これは政府が性売買を管理する公娼制度の正当性と性売買従事者の労働者性を巡る論争を燃え上がらせている。

 チューリッヒ市当局が26日‘セックス ボックス’と呼ばれる性売買複合施設を開業したと(AP)通信などが伝えた。 この施設は車に乗ったままハンバーガーを注文するマクドナルドのドライブイン売場やドライブインシアターを利用するように、性購買者が性売買女性を車に乗せた後に駐車場のようなセックス ボックスに入り性売買をするよう設計されている。 この複合施設は、9ヶのセックス ボックス以外に性売買の駆け引きが行なわれる小さな公園、シャワー・洗濯室のような便宜施設も備えている。 チューリッヒ市当局は昨年住民投票を経て建設費260万ドル(約29億1000万ウォン)と年間運営費76万ドル(約8億5000万ウォン)を予算として調達することにした。 スイスでは1942年以来、性売買が合法化されていて、性売買従事者の大部分は東ヨーロッパなどから渡ってきたジプシー出身の女性たちで社会的脆弱者だ。

 これに伴い、チューリッヒ市当局は「相対的に安全で衛生的な性売買施設」を直接提供することにより、性売買従事者の治安問題や健康保険加入などの労働条件にも介入する実験を行なうことにした。 市当局はドイツの類似施設を参考にしたが、性売買女性の相談と警備人材を常時配置するという点で差別化している。

 チューリッヒがこのような実験をする背景には、20年前に麻薬許容区域を設定し制限的に取引と吸入を許容することによって一定程度は麻薬犯罪と保健管理に成功した経験がある。 当時、市当局は合法的麻薬区域でヘロインなどを安全に取り引きし衛生的に麻薬を注射・吸入する施設を用意した。

 だが、性売買にもこのような処方が通じるかについては賛否が交錯している。 引退した教師であるブリジッタ ヘンスルマンは「実際には統制できないことを統制しようとする努力」だと批判した。 チューリッヒの政党の大部分は、この施設の建設に賛成したが、右派政党や批判者は 「市当局が性売買テーマパークを作った」、「性売買をする時、実際に利用するとは思えない」として、正当性と実効性に疑問を提起した。 だが、チューリッヒ市の社会福祉担当者であるマイケル ヘルジークは 「私たちは暴力を減らし性売買従事者の労働条件を向上させようとしている」と話した。

チョン・セラ記者 seraj@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/601064.html 韓国語原文入力:2013/08/27 20:46
訳J.S(1494字)