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債務再調整制も修正至急 償還能力に応じて負担減らす

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/494314.html原文入力:2011/08/31 20:40 (1270字)
イ・ジェミョン記者

[金融不安雷管 多重債務者]専門家たちが話す対策

就職・創業など自活機会必要
福祉強化して生計貸出縮小を

低所得層と低信用者が債務不履行の危険に陥らないようにするためには、「基礎体力」を強化しなければならない。景気回復で所得を増やし、金利政策を通じて返済能力を越えた借金をしないよう、管理する必要があるということだ。福祉拡大も見逃せない。しかし、すでに借金が多すぎる場合、高金利負担を減らして信用回復を通した自立の機会を提供する方に重きを置くしかない。

金融専門家たちは、そのためには債務再調整制度の整備が至急だと強調した。金融機関の自発的協力によって運営されているワークアウトは、債権回収に重点を置いているという指摘が出ている。参与連帯のイ・ホンウク弁護士は、「元金と利息は減免されず、返済期間も過度に長い」として「返済能力に対する考慮が不足しており、途中であきらめ、債務不履行者になる場合が多い」と話した。実際、信用回復委員会でワークアウト手続きを通じて、借金を全額返済して信用 を回復した割合は、20%前後に過ぎない。50%ほどは債務返済過程だか、30%は途中で脱落することが明らかになった。

裁判所が運営する破産・個人回生制度も、アメリカ・日本などに比べ、借金を返さなければならない期間が長い。債務者はその間、最小限の生活費で生きなければならず、非常に長期間、負担を強いることになるということだ。このため、市民団体は無担保債務の返済期間を5年から3年に短縮し、可能な限り早く、債務の圧迫から抜け出せるようにする必要があると主張している。法務部はこのような内容を盛り込んだ統合倒産法改正案を用意したが、企画財政部と金融委員会の反対で、引出しの中で眠っている。

より根本的には庶民の福祉基盤を強化することで、医療費などの生計型貸出が急に必要になったことで借金のどん底に陥るのを防がなければならないとの声が大きい。イ・スンホ金融研究院研究委員は「低所得層が高額手術や慢性疾患治療などに必要な資金を、金融よりは福祉で解決するようにするのが適切だ」と述べた。

微小金融・希望胞子[訳注:共に政府主導で作られたマイクロファイナンス]の貸出拡大を内容とする政府の庶民金融対策に対しても、まかり間違えると借金のみ増やす結果になりかねないとの憂慮が出ている。イ・コンホ韓国開発研究院博士は「貸出を通した支援は、より多くの借金をさせるようにして、債務負担のみ加重させる結果を招くようになる」として「庶民が就職や創業を通じて、所得を新たに生み出すことができるようにする方向に焦点を合わせなければならない」と話した。

イ・ジェミョン記者 miso@hani.co.kr
原文: 訳M.S