原文入力:2011/08/23 20:10(1533字)
キム・ジェソプ記者
政府‘独自OS開発’方針に業界 無誠意 なぜ?
政府主導 SW 開発プロジェクト推進事例
‘開発だけしてどうするの。誰も使わないでしょうに…。’
最近政府が三星電子・LG電子・パンテックなど国内企業等と共同でグーグルの‘アンドロイド’とアップルの‘iOS’に対抗する国産モバイルOSを開発すると発表したことに対し、関連業界ではすっきりしない反応が支配的だ。過去の経験に照らしてみれば開発作業に参加した企業等でさえ、それを採択しないという皮肉はもちろん、業界の現実と産業環境さえ正しく理解できない拙速処方という批判も激しい。
政府主導のソフトウェア開発プロジェクトが中途でうやむやになった事例はおびただしい。いわゆる‘K-DOS'プロジェクトが代表的だ。かつて‘286コンピュータ’と呼ばれた‘80286’PCが普及した1990年代初め、政府はマイクロソフト(MS)に従属したソフトウェアの‘独立’を叫び、PC製造業者らと共に韓国コンピュータ研究組合を設立し国産PCのOS開発に乗り出し、ついに1991年‘K-DOS’を出した。だが‘G7プロジェクト’の一つとして少なくない人材と予算を投入し開発したK-DOSはまともに使って見られることもないまま‘冷や飯’扱いされ、結局WINDOWS OSの登場と共に廃棄された。
当時、三星とLGなど国内PC製造業者らまでがK-DOSを冷遇した。これら業者はK-DOS開発に参加していながら、MSの‘MS-DOS’を装着した。表面ではK-DOSの安定性が検証されていないという言い訳をしたが、実際にはMS-DOSだけを装着しろとのMSの一方的な契約条件に足かせをかけられていたためだ。
公務員の伏地不動も一役買った。公衆電話の落銭収入で全国の小・中・高に供給される‘教育用コンピュータ’にK-DOSを先ず入れて安定性の検証を受けようという代案が登場し、今度は教育部がブレーキをかけた。「OSとしてMS-DOSを入れたコンピュータで障害が出れば問題にならない。MS-DOSがあの程度なら他のものはさぞかし大変だろうと考えた。だが、K-DOSを入れて問題が生ずれば責任を負わなければならない。MS-DOSを入れレバ済むものを、なぜK-DOSに変えて事故を起こすのかと責任を問う。」当時、教育用コンピュータ普及の仕事を請け負っていた教育部のある奨学官が記者たちに投じた言葉だ。こういう経験は以後にも繰り返された。‘韓国型LINUX’、‘韓国型モバイル プラットホーム(ウィーピー)’、‘韓国型ルータ’等もその例だ。一様に政府プロジェクトとして開発されたが関連企業等の支持を受けることができずに当初の趣旨を生かせないまま厄介者に転落した共通点がある。
今回推進される国産モバイルOS開発もやはり似た運命に処する可能性が高いという指摘が多い。アンドロイドとiOSの事例に見るように、モバイルOSはソフトウェア自体よりは関連生態系を豊富にさせることがはるかに重要だ。その上、三星電子はすでに‘パダ(海)’という独自OSを持っている。政府の発表を眺める業者の反応が冷たい理由だ。ある業者関係者は「政府が掲げた名分を立てておき拒否することは難しく手伝いはするが率直に言って気が向きはしない」と話した。 キム・ジェソプ記者 jskim@hani.co.kr
原文: 訳J.S