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原油価格・口蹄疫・貸切住宅難‘3重苦’…2月物価 4.5%暴騰

原文入力:2011-03-02午後08:32:14(1636字)
昨年よりハクサイ95%・豚肉34% 高止まり
インフレ期待心理まで浮上…3月 5%台 憂慮
政府、緊急会議招集…物価対応体制 強化へ

アン・ソンヒ記者、ファン・ボヨン記者

←主要物価指数 上昇率推移

手綱弛められた‘消費者物価’
口蹄疫事態、貸切住宅難、原油価格急騰など各種の悪材料が重なり2月の消費者物価上昇率が4.5%まで噴き上がった。原油価格の上昇が続く場合、3月には物価上昇率が5%を突き抜けかねないという憂慮まで出ている。政府は緊急長官会議まで招集し物価安定意思を確認したが、眼に触れる対策は出せなかった。

■ 3月には5%台?
2日統計庁が発表した‘2月消費者物価動向’資料によれば、先月消費者物価指数上昇率は前年同月対比4.5%(前月対比0.8%)を記録し、2008年11月の4.5%以後27ヶ月ぶりに最高値を記録した。

食品価格、家賃、国際原油価格が先月の物価上昇の主犯だった。農産物はハクサイが前年より94.6%が騰るなど相変らず高い水準を維持した。口蹄疫拡散余波で豚肉、輸入牛肉、鶏肉、卵など畜産物の大部分が上昇した。特に豚肉は35.1%も跳ね上がった。 国際石油価格上昇により石油類製品が12.8%も上がり工業製品全体でも5.0%上昇した。

ここに豚三枚肉(11.3%),ジャージャー麺(7.0%)等を中心に外食費が3.5%上昇し、住宅関連でも貸切保証金が3.1%、月家賃が1.9%上がり、各々2004年2月、2009年1月以後の最高値であった。 これに伴い、変動性が激しい農産物・石油類を除く根源物価上昇率も3.1%で、2009年8月(3.1%)以後 最も高かった。期待インフレーション率もまた、昨年12月の3.3%から今月は3.7%に跳ね上がった。経済主体が予想する将来のインフレーション率である期待インフレーション率が上がれば物価上昇が長期化する可能性が高くなる。

3月には物価不安がより大きくなりえるという展望が出ている。 中東事態が長期化しているところに、農産物、豚肉価格の高止まりも続くと見られるためだ。 その上新学期という特性上、各種の塾費、授業料引き上げが現実化し、賃金交渉本格化で期待インフレーション上昇もさらにはずみをつける可能性がある。ヨム・サンフン SK証券研究員は「3月に全体消費者物価は5%、根源物価は3.9%まで上がるだろう」と診断した。

■政府・韓銀の対策は
政府はこの日、予定になかった‘物価安定関係部署長官会議’を緊急招集し非常物価対応体制を強化することにした。政府はまず国際石油価格が急騰すればエネルギー需給・節約対策、油類税引き下げなどを含む段階別非常計画を樹立すると明らかにした。また、冬ハクサイの買入れ物量2000tと輸入物量2300tなど、ハクサイ4300tを3~4月に集中的に供給することにした。イム・ジョンニョン企画財政部1次官は「2分期以後には農畜水産物供給が正常化するなど物価が順次安定するだろう」としつつ「だが、中東情勢により原油価格変動性はより大きくなりえる」と話した。‘5%成長、3%物価’という政府目標に対しては「現在としては修正する計画はない」と話した。

韓国銀行は来る10日、金融通貨委員会を開き基準金利を決める。先月は基準金利を凍結しており、2月の物価上昇率が市場予想(4.4%)より高く出て来たことにより今回は金利引き上げを断行するという予測と原油価格衝撃にともなう経済沈滞リスクなどを理由に凍結するという分析が拮抗している。

アン・ソンヒ、ファン・ボヨン記者 shan@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/466138.html 訳J.S