本文に移動
全体  > 経済

血税加えて原子力発電所輸出 現実に

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/462602.html

原文入力:2011-02-09午後07:46:32(1301字)
キム・ヨンファン銀行長 "政府保有株式 現物出資 要請"

イ・ジェソン記者

輸出入銀行、UAEに100億ドル貸出のため増資に着手

輸出入銀行がアラブ首長国連邦(UAE)原子力発電所建設事業にプロジェクト ファイナンシング形態で100億ドル(約11兆ウォン)を支援するためには政府予算で資本金を大幅に増やさなければならないことが明らかになった。結局‘建国以来最大の国外プロジェクト受注’だと政府が自慢してきたアラブ首長国連邦原電事業が国民の税金を動員した資金支援により推進される計算になり国会予算審議過程で論難が予想される。

キム・ヨンファン新任輸出入銀行長は9日、ソウル、汝矣島の輸出入銀行本店で記者らと会い「100億ドルを貸出することになれば、国際決済銀行(BIS)基準の自己資本比率が下がるため資本金を大幅拡充する必要がある」として「財政が難しいため政府保有株式などを現物出資する方案などを要請している」と話した。キム銀行長は「現在、法的に輸出入銀行の授権資本金が8兆ウォンにしかならないので、これも増やさなければならない」と付け加えた。

昨年9月基準で輸出入銀行の自己資本は6兆ウォンであり、自己資本比率は11.3%だ。自己資本比率勧告基準の8%を維持しながら今回の原子力発電所事業に10兆ウォン以上を貸し出そうとすれば少なくとも1兆ウォンほどの増資が必要だ。キム銀行長は「ブラジル高速鉄道建設など大型国際プロジェクトを受注しようとすればトラック レコード(受注経験)がなければならない。私たちがこのように大きなファイナンシングをしてみたことがないため、ノウハウを育てるためにも必ずしなければならない事業」とし原電事業参加の必要性を強調した。

逆マージン憂慮に対して彼は「既に敷地選定と道路建設などをしている状態であり、具体的な資金調達契約を結ぶには時間が更にかかるだろう」としながら「交渉をしてみてこそ分かるだろうが、経済協力開発機構(OECD)金利ガイドラインに従うので逆マージンが発生する憂慮はないだろう」と説明した。

キム銀行長のこの日の発言は、今回の原子力発電所輸出が国民の税金で行われる事業ということを事実上認めた格好だ。キム・サンジョ漢城大教授は「巨額の超長期貸出を政府の財政で支援しなければならないという話」として「輸出入銀行の本来の役割が輸出金融を支援する機構であるのはその通りだが、受注事実を発表して置きながら私たちが抱え込むことになる費用がどれほどになるのかについて詳しく説明しなかったことは批判を受けて当然だ」と話した。逆マージンの発生憂慮がないという主張に対しても、キム教授は「単純に金利だけで逆マージン有無を問い詰められない複雑な費用要素がある」と付け加えた。

イ・ジェソン記者 san@hani.co.kr

原文: 訳J.S