原文入力:2010-12-16午後10:14:42(1503字)
ADB "主要部品生産した 日本→ドイツ→韓国の順に収益"
中国は組み立て・出荷のみ…米 対中貿易 赤字膨らむ
←米国アップルのiPhone生産 グローバル アウトソーシング
今年上半期中国深せんのFoxconn工場で労働者の投身自殺が相次ぐや米国業者アップルへ火の粉が飛んだ。この工場がiPhoneを生産していると知らされ、不買運動の威嚇に直面したアップルは真相調査を約束した。
しかし最近発刊されたアジア開発銀行報告書によれば、FoxconnはiPhoneを生産するというよりは出荷するという方が真実に近い。iPhone納品価格の3.6%だけが中国側で作り出した部分であるためだ。<ウォールストリートジャーナル>は16日、アジア開発銀行報告書を土台に‘グローバル アウトソーシング’がどのように貿易収支を‘わい曲’しているかを分析した。
中国から米国に船積みされるiPhoneの1台当たり納品価格は178.96ドルだ。中国側の納品量を代入すれば米国は昨年中国からiPhoneを輸入し19億ドル(2兆1926億ウォン)の貿易収支赤字を得た。米国が誇る先端製品が貿易赤字を加える逆説が発生しているわけだ。
しかし、国外から部品や完成品を調達するアウトソーシング経路を追跡したアジア開発銀行報告書は、米国のiPhone貿易赤字が現実を反対に解釈させていると明らかにした。納品価格の全てが中国の輸出額として捉えられるが、実際に中国で付け加えた価値は組立と運送費用が全てであるためだ。これは1台当たり納品価格178.96ドルの3.6%にあたる6.50ドルに過ぎない。
iPhoneの部品は全て非中国企業等が作っている。原価に各国部品企業等が占める比重は日本が34%で最も高く、ドイツ(17%)と韓国(13%)が後に続く。その他国家で27%を引き受け、チップを供給する米国業者は6%を占める。付加価値を分析すればこの比率により実際にお金が流れていることが見えるが、日本側が最も大きな収益を上げていることが明らかになる。報告書は米国業者であるFoxconnに対するチップ供給価格を勘案すれば中国はむしろ4800万ドルの貿易赤字を得た恰好だと指摘した。
<ウォールストリートジャーナル>は今回の研究で‘グローバル アウトソーシング’時代には、伝統的貿易収支算定方式が現実をわい曲するということが実証的に明らかになったと指摘した。経済学者らと経済官僚らはすでに国民経済指標が世界化時代に合致しないという立場を示してきた。パスカル ラミ世界貿易機構(WTO)事務総長は去る10月 「‘メイド イン チャイナ’は事実上‘アッセンブルド(組立てられた)イン チャイナ’」だとし 「工産品の原産地概念はますます役に立たない」と話した。彼は付加価値を基準にすれば、昨年米国が対中国貿易で記録した2268億ドルの貿易赤字は半分に減ると説明した。
一部ではiPhoneに部品を供給する外国企業等が中国で生産する持分も勘案しなければならないので、アジア銀行分析もそれほど適切ではないという反論も出てきている。だが、こういう見解に対しても、温家宝中国総理は「米国をはじめとする外国人投資企業が(中国輸出伸長税の)主な受恵者たち」と主張した経緯がある。
イ・ポニョン記者 ebon@hani.co.kr