原文入力:2010-12-13午後08:22:43(2139字)
ロッテマート‘5千ウォン チキン’販売中断、なぜ?
加盟店業界 荒々しい反発の中 "公正社会・共生政策に逆行"
政府側 叱責も負担になった模様
‘イーマート ピザ’火の粉が飛ぶか
キム・ソンファン記者
←大入りチキン
ロッテマートが一羽 5000ウォンで売り出した‘大入りチキン’の販売をやめる。大型マートが安値でフライドチキンまで出し、路地商圏を蚕食しようとしているという批判世論が激しくなり販売5日目で‘降参’を宣言した。特に今回のロッテマートの販売中断決定は、最近イーマート ピザなどの事例で拡散した大型マートの影響力拡大を巡る論争に大きな影響を及ぼすものと見られる。
ノ・ビョンヨン ロッテマート代表は13日午前、ソウル、汝矣島のファイナンシャルニュース ビルディングで開かれた同伴成長委員会に参加した後、記者らと会い 「(ロッテマートの大入りチキンが当初の)趣旨と異なって伝えられ非常に悩んだ」とし「社会各界各層の色々な意見を取りまとめ、16日から大入りチキンの販売を中断することにした」と明らかにした。先立って去る9日から全国82ヶ所の売り場でフライドチキン1羽(900g内外)を5000ウォンで売り出した大入りチキンは一般的なチキン フランチャイズ売場で売る鶏一羽(1万6000~1万7000ウォン)の3分の1水準だった。
ロッテマート側は販売撤収の理由として 「単純なおとり商品ではなく物価安定と価格革命の次元で出した大入りチキンが当初の意図がわい曲されたまま、周辺チキン店に影響を与えるという部分だけが拡大したため」と明らかにした。原価節減のために事前注文しておいた5万羽の物量は今年末まで各売り場周辺に住む生活困難者に寄付することにした。しかしロッテマートからチキン製品が完全に消える訳ではない。ロッテマートは当初、既に売り場で7000~8000ウォン水準で売ってきた製品を変形し大入りチキンというブランドを付け低価格販売していたので、当分はチキン販売を中断するが適切な時点で既に売っていたフライドチキンの販売を再開する予定だ。
業界ではロッテマートの今回の決定は何よりも中小自営業者の反発と共に世論が予想した水準以上に冷たい視線を送ったためと見ている。韓国フランチャイズ協会所属チキン・鴨外食業協会会員たちが公正取引委員会に提訴すると明らかにし、大企業が典型的な庶民型食べ物であるチキンにまで手を伸ばしたことに対する世論の叱責も熱かった。
←ロッテマート 大入りチキン 論難日誌
これと共に‘公正社会’と‘大・中小企業共生’を叫んでいる政府政策基調に冷水を浴びせた点も無視できない要因だ。特にロッテマートとしては最近企業型スーパーマーケット(SSM)等の問題のために流通業界全般に注目している公取委が‘不当廉売’等、公正取引法違反素地がないか積極的にモニタリングに出ると明らかにした点が大きな負担として作用したものと見られる。チョン・ジンソク大統領府政務首席も去る9日、自身のツイッター(@js0904)にロッテマート大入りチキンの原価に言及し、「結局、鶏一羽当り1200ウォン程度の損害をかぶりながら販売すること(であるので)零細鶏肉販売店を泣かせると言える」と批判に出た経緯がある。
しかし今回の論争過程では、チキン フランチャイズ本社が原価に比べ過度に高く売ってきたのではないのかという批判も出てきた。ロッテマートが1羽当り5000ウォンは原価以上だと明らかにする中で、一部チキン加盟店業界が明らかにした1羽当り1万3000ウォン内外の原価に対しては "信じられない" という反応があふれるなど‘チキン原価’論争に火がつきもした。会社員ソン・キュシク(30)氏は「一羽1万6000ウォン水準で売っている現在のチキン フランチャイズ販売価格は負担になって当然」と話した。 韓国フランチャイズ協会所属チキン・鴨外食業協会はこの日 声明を出し 「ロッテマートのチキン販売中断を歓迎する」 とし 「今回の事態でチキン価格に対し消費者にわい曲された情報が伝えられ、あたかもチキン業界が暴利を取っているように糊塗された点に対し遺憾と考える」と明らかにした。
一方、ロッテマートの今回の販売中断の‘飛び火’が、新世界イーマートの‘イーマート ピザ’にまで飛ぶかどうかも注目される。ピザ1枚 1万1500ウォンで一般ピザ業者より安く売るイーマート ピザが、ロッテマートの大入りチキンより先に論難になった経緯があるためだ。これに対し新世界イーマート関係者は「イーマート ピザは大入りチキンのように大々的な広告をしなかったし、ピザ業界は国民のおやつであり、自営業者の多いチキン業界とは違う」とし大入りチキンと同じ事例と解釈されることに対し一線を画した。
キム・ソンファン記者 hwany@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/consumer/453554.html 訳J.S