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韓国、LNG供給は年末まで問題ないというが…戦争長期化すれば産業界は負担増大

登録:2026-03-20 19:51 修正:2026-03-21 09:19
産業通商資源部「カタールからの輸入分はないものと仮定して対応中」
カタールの液化天然ガス生産施設があるラスラファン工業都市/AFP通信

 カタールの主要な液化天然ガス(LNG)施設が攻撃を受け、韓国内での供給に支障が出る懸念がある中、韓国政府は今年末までの供給に支障はないと明言した。ただし産業界では、中東の不安が長期化すればLNGの供給支障が現実のものとなり、それに伴い産業用電気・ガス料金の負担も増加する可能性があるため、懸念が大きい。

 20日、韓国貿易協会の統計システムによると、韓国のここ3年間(2023~2025年)のカタール産LNG輸入量は年平均815万トン。同期間の韓国のLNG平均輸入量4570万トンの約18%に相当する。昨年、カタールはオーストラリアとマレーシアに続き、韓国の第3位のLNG輸入国だった。

 19日(現地時間)カタールの国営エネルギー企業「カタールエナジー」(QE)は、主要なLNG施設が攻撃されたことにより、韓国などの国々と結んだ長期供給契約について最長5年間の「不可抗力」宣言を行う可能性があると発表した。この場合、不足分を相対的に価格が高い現物市場から調達することになる可能性が高く、電気・ガス料金の負担増につながりうる。

 韓国政府は法的な備蓄義務量である9日分を大きく上回る水準でLNGの在庫を確保しており、カタール以外からの輸入も安定的に進んでいるため、年末までの供給対応に問題はないとの立場だ。韓国ガス公社の関係者は「カタール産の比率は14%程度で徐々に低下しており、米国やオーストラリアなど代替輸入先もある」と述べ、「適時の供給量確保や輸入ルートの多様化を通じて、安定供給に万全を期す」と説明した。実際、今年2月時点で韓国のカタール産LNGの輸入比率は15.2%で、2023年の19.5%、2024年の19.2%より低下している。輸入国の順位も2024年の2位から昨年は3位に一段階下がった。

 産業通商資源部も、2月末の戦争勃発後にはすでに確保していた610万トンのカタール産物量がまったく入ってこなくなる可能性があるという前提の下で対応計画を策定しており、その場合でも年末までは十分な量が残っていると説明した。

 今後はカタール産への依存度がさらに下がる可能性もある。210万トン規模のLNG導入の長期契約が今年で終了する予定だからだ。これにより、全体のLNG輸入におけるカタール産の割合は現在の15%から8%程度に減ると産業通商資源部は見込んでいる。産業部の関係者は「最近の韓米首脳会談の際に、米国と約400万トン以上のLNG導入の長期契約を2件締結したため、今後の(輸入量の)代替はある程度可能だ」と補足した。

 問題は中東の不安が長期化する場合だ。オックスフォードエネルギー研究所によれば、ホルムズ海峡が1年間閉鎖された場合、世界のLNG供給は約15%減少すると推定される。韓国信用評価は最近発表した報告書で、ホルムズ海峡の封鎖が続けばカタールやアラブ首長国連邦(UAE)などの中東地域ではLNGの貯蔵施設が飽和状態になり、天然ガスの生産中断が長期化する可能性があると指摘した。マイナス163度で液化した形で保存される天然ガスは、保存および運搬過程で自然に気化するため、原油に比べて大量に保存することが難しいという特徴がある。このため、輸出の遅れが長期化すれば、貯蔵施設の不足により生産自体が減少する可能性が高いと韓国信用評価は指摘した。

 世界の天然ガス市場の需給不安と価格上昇が続けば、韓国の産業界と家計の負担も増大せざるを得ない。発電用燃料費の上昇が電力市場のコストを押し上げ、産業用の電気料金や都市ガス料金、家庭用ガス料金の値上げの圧力につながる可能性があるからだ。ある鉄鋼会社の関係者は「産業用の電気料金がこのところ急激に上昇したことで、エネルギーコストは主材料である鉄スクラップや鉄鉱石に次いで高い水準になった」とし、「LNGの価格が急騰すれば、電気料金の上昇と鉄鋼材の需要不振が重なり、収益性がさらに悪化する可能性がある」と懸念を示した。

ユ・ハヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1250369.html韓国語原文入力:2026-03-20 17:50
訳J.S

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