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「WTO体制は二度と戻ってこない…AIで製造業の競争力向上を」大韓商工会議所会長

登録:2025-03-26 19:16 修正:2025-03-27 09:07
大韓商工会議所のチェ・テウォン会長が25日、記者懇談会を行っている=大韓商工会議所提供//ハンギョレ新聞社

 大韓商工会議所のチェ・テウォン会長は、米国の全面的「関税戦争」に関連し、「世界貿易機関(WTO)体制は二度と戻ってこない」と述べた。自由貿易を追求する多国間主義の秩序が解体される過程であるため、韓国経済と企業もこれに対応する努力を強化しなければならないという趣旨だ。

 チェ会長は25日、大韓商工会議所会長就任4周年記者懇談会で、最近の経済状況について「春が来たが、経済はまだ凍りついた状況」とし、このように話した。チェ会長は「中国はWTO体制の復元を望んでおり、率直に言って大韓民国もそうだ」として「なぜならその体制が私たちの今の経済モデルに最も有利だからだ」と述べた。だが、学者たちは米中覇権競争が30年以上続くとみているという。

 チェ会長は「それで変わらない地政学的問題が変わるのを待ち続けるのか、それとも私たちのビジネスモデル自体を変えるのかが最大の悩みだ」とし、変わらないならば韓国経済は「種々の地政学的問題で萎縮するだろう」と語った。輸出中心の発展モデルが寿命を全うしていくため、人工知能(AI)能力を発展させ、製造業の競争力を高めるなどの対応が必要だという主張だ。

 米国が貿易赤字が大きいという理由で相互関税賦課などの圧迫を加えていることに対して、チェ会長は「(米国の対韓国)貿易赤字の80%ほどは、韓国が再び外国人直接投資(FDI)形態で米国に投資した」と指摘した。また、この8年間、韓国が米国のFDI1位の国家だったという点が「コインの裏表のように」米国の貿易赤字を増やしている状況もあると説明した。企業が現地に工場を建てる時、米国では手に入らない装備と中間財を韓国から導入すれば、米国の輸入統計に入るからだ。チェ会長は「韓国の対米貿易黒字にこのような構造があることを米国政府側に説明した」と述べた。

 これと共にチェ会長は先月の訪米の時、ハワード・ラトニック商務長官に韓国企業の対米投資の持続、天然ガスなど米国商品の購入拡大、韓米がシナジー効果を出せる協力推進、という3つの提案をしたと明らかにした。現代自動車の対米投資発表もそのような活動の一環として言及した。韓国企業の相互関税や品目別関税賦課対応策に関しては「相手がどうするかを発表していないので、特に具体的な戦略は出ていない」として、米国政府の確実な発表が出てくれば対策を用意できると話した。企業の選択肢は、生産施設の米国移転、関税免除用カードの提示、関税の価格反映の三つがあるだろうと説明した。

イ・ボニョン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1188961.html韓国語原文入力:2025-03-26 12:47
訳J.S

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