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韓国、3月の輸出13.6%減…「救済金融以来最長」の13カ月連続で貿易赤字

登録:2023-04-02 20:00 修正:2023-04-03 08:04
6カ月連続で輸出減少…半導体、対中国輸出の回復はなかなか見込めず
クリップアートコリア//ハンギョレ新聞社

 韓国の輸出が2月に続き3月も下落傾向を続け、昨年10月以降6カ月連続で後退している。最大輸出品目である半導体と対中国輸出の不振は、なかなか反騰を見込めない状況だ。貿易収支は13カ月連続の赤字となった。

 産業通商資源部が1日発表した「3月輸出入動向(暫定)」によれば、輸出は昨年同月比で13.6%減少した551億3千万ドル、輸入は同じ期間に6.4%減った597億5千万ドルと集計された。輸出の減少は、グローバル景気鈍化の流れが続く中、韓国最大の輸出品目である半導体の業況が悪化した影響だと産業部は説明した。昨年3月の輸出が過去最高実績(638億ドル)を記録したことによる基底効果も影響を及ぼした。

 輸出が月間基準で6カ月連続で減少したのは、新型コロナ拡散初期の2020年3~8月以降初めて。ただ、輸出規模は昨年9月(572億ドル)以来6カ月ぶりに550億ドル台を回復した。輸入額はエネルギー価格下落の影響で昨年3月より6.4%減少した。

 品目別輸出をみると、自動車(64.2%)・二次電池(1.0%)など自動車関連品目の輸出は4カ月連続で増加した。しかし、半導体(-34.5%)・ディスプレイ(-41.6%)などIT関連品目、石油化学(-25.1%)・鉄鋼(-10.7%)など中間財品目の輸出が減少した。特に、最大輸出品目である半導体の不振が足を引っ張っている状況だ。半導体輸出は前年同月比で今年1月(-44.5%)と2月(-42.5%)に続き、大幅な減少傾向が続いている。これにより半導体輸出の比重が高い中国(-33.4%)、ASEAN(-21.0%)などに対する輸出も大幅に減った。産業部は「最近の輸出減少は韓国、中国、日本など輸出強国はもちろん、台湾、ベトナムなどに至るまで多くの国で現れている」と診断した。

 問題は、半導体価格の下落傾向が短期間に反騰する見込みがない点だ。韓国政府も「半導体の業況は急激に改善するのは難しい」とみている。早ければ今年第3四半期から、需要が供給を上回ることを期待する程度だ。産業通商資源部の資料によると、半導体製品のうちDRAMの固定取引価格は、昨年1~4月の1個当たり3.41ドルから、今年1~3月には1.81ドルへと大幅下がった。NAND型フラッシュの固定取引価格は、昨年1~5月の4.81ドルから、昨年10月~今年2月には4.14ドルに下がり、3月には3.93ドルと4ドル未満に下落した。

 貿易収支は49億2千万ドルの赤字を記録し、昨年3月から13カ月連続で赤字が続いた。貿易赤字が13カ月以上続いたのは、1995年1月から1997年5月まで連続赤字を出して以来の最長記録だ。ただ、エネルギー輸入単価下落などの影響で貿易赤字幅は今年1月(-127億ドル)と2月(-53億ドル)に続き、やや改善される流れだというのが韓国政府の診断だ。

 原油(-6.1%)・ガス(-25.0%)などエネルギー輸入額は前年比11.1%減少した。しかし、エネルギー輸入は依然として高い水準を示している。3月のエネルギー輸入額は145億ドルだが、最近10年間(2013~2022年)の3月の平均エネルギー輸入額は96億ドル水準で、その差は48億ドルに達する。エネルギー輸入の増加額が貿易赤字の全体に匹敵するほど高い水準だ。

 産業部は「貿易赤字改善のために、強力な輸出ドライブと共に、エネルギー効率改善などを併せて推進していく」とし、「輸出支援予算の上半期集中投入、中小・中堅企業の輸出企業化を推進する一方、エネルギー輸入管理のためにエネルギー高効率構造への転換を促進する計画」だと明らかにした。

キム・フェスン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1086091.html韓国語原文入力:2023-04-01 16:40
訳J.S

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