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大韓航空、軍事偵察機事業に本格参入… 新型「白頭偵察機」の改良に挑戦

登録:2021-07-02 06:59 修正:2021-07-02 08:53
新型白頭偵察機4機の開発…事業費8700億ウォン 
告示の翌日に「ダッソー社と航空機購買MOU」
白頭システム能力補強1次事業で開発された新型白頭偵察機=大韓航空提供//ハンギョレ新聞社

 大韓航空が軍事偵察機事業に本格的に参入する。

 大韓航空は1日、報道資料を公開し、「先月30日、防衛事業庁が告示した白頭(ペクトゥ)システム能力補強2次事業の入札に、主契約業者として参加する計画」だと明らかにした。同社は「すでにフランスのダッソー社(Dassault)と偵察機改造の航空機購買協約(MOU)を締結するなど、事業準備を急いで進めている」とし、「告示が出て直ちに参加の意思を示したのは、経験に基づく自信の証拠」だと強調した。

 白頭システム能力補強事業は、1990年代に導入された白頭偵察機に代わる新型偵察機を開発するものだ。白頭偵察機は空軍の主力の偵察戦力で、探知範囲が白頭山に達することから付けられた名称だ。今回の2次事業は、先端機能が追加された新型の白頭偵察機4機を2026年まで開発し、空軍に納品するもので、総事業費は8700億ウォン(約860億円)に達する。防衛事業庁は入札を通じて主契約業者を選定する計画だ。

 これに先立ち韓国軍は、2011~2018年に約4000億ウォン(約390億円)を投じ、新型の白頭偵察機2機を開発する白頭システム能力補強1次事業を進めた。ダッソー社のビジネスジェット機(ファルコン2000S)を購入し、LIGネクスワンとハンファ・システムの情報収集装置と送受信システムなどを装着する内容で、大韓航空は米国の防衛産業企業と組んで航空機の改造と試験飛行などを担当した。

 大韓航空関係者はハンギョレの電話取材で「1次事業に参加し蓄積したノウハウがかなりあるため、2次事業も問題なく遂行できる」とし、「大韓航空は今後も韓国最高の航空宇宙産業体として、様々な軍の戦力補強事業に活発に参加し、自主国防の実現に貢献する計画だ」と述べた。

 大韓航空の報道資料によると、韓国軍は現在計6機の白頭偵察機を運用中だ。金剛(クムガン)偵察機4機が映像情報の収集を、白頭偵察機4機が信号情報の収集を担当する。このうち金剛偵察機は、米国から導入された高高度無人偵察機(グローバルホーク)と大韓航空が量産予定の中高度無人偵察機に取りかえられる予定だ。白頭システム能力補強1次事業で性能が強化された新型白頭偵察機は、電子情報(Elint)と通信情報(Comint)の収集が可能だったそれまで白頭偵察機に対し、電子装置間の信号交換を捕捉する計器情報(Fisint)収集機能と、実際にミサイルが発射されたのかを判断可能な火炎探知機能などが追加された。

キム・ジェソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1001698.html韓国語原文入力:2021-07-02 02:49
訳M.S

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