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韓国最大の海運会社HMM、第1四半期の営業利益1兆ウォン突破

登録:2021-05-15 03:32 修正:2021-05-15 09:08
過去最大、昨年1年分を軽く上回る
//ハンギョレ新聞社

 韓国の海運会社HMMが、1~3月期だけで1兆ウォン以上の利益を上げた。四半期別では過去最大の水準だ。景気回復への期待から運賃が上昇するとともに、物流量が急増した結果だ。

 HMMが14日に発表した第1四半期の営業業績は、売上高が2兆4208億ウォン(約2340億円)、営業利益が1兆193億ウォン(約987億円)。昨年同期に比べて売上は85%増加し、営業利益は20億ウォン(約1億9400万円)の赤字から1兆193億ウォンの黒字へと転換した。特に営業利益は四半期別で史上最大で、昨年1年分の利益(9808億ウォン、約949億円)を上回った。同期間の当期純利益も1541億ウォン(約149億円)で黒字に転換した。これは証券市場の専門家の実績展望とおおむね合致する水準だ。

 同社は「海運運賃の上昇と物流量の増加により、売上と営業利益が大幅に増えた」とし「国民と政府、債権団の積極的な支援のおかげで業績が大きく改善した。大韓民国を代表する遠洋海運会社としての責任と役割を果たしていく」と述べた。実際に海運の運賃は「言い値」と言われるほど急騰している。昨年5月15日に854.08だった上海輸出コンテナ運賃指数(SCFI)は、この日は3343.34まで上昇している。

 HMMの関係者は本紙の電話取材に対し「海運運賃の上昇と物流量の増加によりコンテナ積載量は前年同期に比べ約7%増加し、特にアジア~米州路線の運賃をはじめ欧州およびその他の地域まで含めてすべての路線の運賃が上昇したことで、市況が大きく改善した」とし「新型コロナウイルスの大流行が収まるまでは、海運市況と実績上昇の推移は今の傾向を維持するとみられる。優良荷主の確保、運営効率の改善およびコスト削減の方策をさらに精巧化し、グローバル海運会社並みの競争力を備えていく」と述べた。

 HMMは、昨年までに2万4000TEU(TEUは20フィートコンテナ1台)級の超大型コンテナ船12隻を投入したのに続き、今年3月からは1万6000TEU級8隻を追加で投入している。同社は「今年6月までに8隻すべてが投入される予定であり、コロナ禍で萎縮していた海上物流量が昨年下半期から急増したことで、国内の輸出企業が船腹を確保するのが困難な状況が続いている」とし、4~6月期以降の良好な実績を見通した。実際に、HMMは輸出企業を支援するため、特殊貨物輸送に使われる多目的船もコンテナ輸送に投入するなど、船舶を総動員している。昨年8月からこれまでに米州西岸・東岸、欧州、ロシア、ベトナムなどに投入した臨時船舶だけでも24隻にのぼる。

キム・ジェソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/995286.html韓国語原文入力:2021-05-14 17:18
訳D.K

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