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サムスン証券、「配当間違い」を翌日に認知…「取引遮断」までさらに37分

登録:2018-04-10 08:33 修正:2018-04-10 08:59
金融監督院「大型金融事故」とみなし 
職員の電算入力ミスは前日 
翌日に初めて「入力ミス」がわかり 
点検・遮断する内部システムが不在 
 
認知37分後に職員の口座の売りを停止 
会社、告知後も一部は売りさばき 
自社株主は発行社が直接配当 
預託院を経ず、エラーのリスクが常に存在
グラフィック=チャン・ウニョン//ハンギョレ新聞社

 サムスン証券の配当間違いによる事故の波紋が大きくなっている中、サムスン証券が電算入力ミスを一日の間認知していなかったうえに、気付いた後の危機対応にも37分もかかったことが分かった。サムスン証券の内部統制の弱点がそれだけ深刻だったわけだ。金融当局が事態を把握するための特別点検に着手し、今後一部は営業停止および役職員に対する大量制裁措置が行われるものと見られる。

 金融監督院は9日、緊急記者会見を開き、サムスン証券が当局に報告した今回の事態の経緯を公開し、「資本市場の安定性と信頼性を大きく傷つけた大型金融事故」と明らかにした。

 まず、サムスン証券職員が現金配当を株式配当だとして間違った情報を電算入力した時点は、今月5日だった。キム・ジングク金融監督院金融投資検査局副局長は「サムスン証券は、担当職員が前日の勤務時間中に電算入力が行われたと報告した。正確な時点と経緯は調査してみなければならない」と話した。その後誤って入力された株式がサムスン証券の自社株組合員に支給された時点は、6日午前9時30分だ。該当株を受け取ったサムスン証券職員2018人のうち16人は午前9時35分から10時5分の間に株式を売り払った。この時、市場で売られたサムスン証券の株式は全部で501万株であり、売りが短時間に殺到すると、サムスン証券の株価は前日終値より12%(3万9800ウォン→3万5150ウォン)暴落した。株を売った職員のうち、およそ100万株を売った人はアナリストだった。

 この過程でサムスン証券の内部統制システムは全く作動しなかった。サムスン証券が5日に発生した入力ミスの事実に気づいたのは、株が組合員に支給された直後の6日午前9時31分だった。1日中、誰も誤って入力された事実に気づかなかった。また、誤って支給された株を一部の職員が大量に売る中でも、即刻的な処置は取られなかった。全役職員の口座に対し注文停止処置が断行された時点は、株が支給された時点(午前9時30分)から38分が経った午前10時8分だった。事態を認知した時点(午前9時31分)から37分が過ぎた時だった。

 株を売った職員たちが非道徳的行動を見せた事実も明らかになった。サムスン証券は事態を認知した時点から8分が経った午前9時39分に事故の事実を職員に伝播し、6分後には誤った株の売り渡し禁止を告知した。だが、16人の職員のうちの多くはこのような告知に全く従わずに株を売った。カン・ジョン金融監督院金融投資検査局長は「(株式を売った)16人の職員について、会社側の告知以降も株式を売った職員とその株数は現在まで正確に把握されていない」と話した。

 金融監督院はこうした事態が発生した理由として、システムの欠陥とずさんな内部統制装置を挙げた。まず、株式配当入力ミスが発生した際、これを感知し遮断できるシステム自体がなかった。また、担当職員のミスによって発生した被害を最小化できる危機対応もきちんと行われなかったと当局は判断した。キム・ジングク副局長は「自社株組合員に対する現金配当は韓国預託決済院を経ず、発行会社が直接業務を処理している。特に、サムスン証券は発行会社としての配当業務と投資仲介業者としての配当業務が同様のシステムで行われるようになっているため、システムエラー発生の蓋然性があると把握された」とし、「サムスン証券のほか、他の証券会社4カ所も似たようなシステムを備えている」と話した。

 金融監督院は、正確な事故経緯とそれによる問責のために、9日から11日まで3日間特別点検を行った後、11日から19日まで現場検査を実施する計画だ。ウォン・スンヨン金融監督院副院長は「検査の過程で違法事項が発見されれば厳しく制裁する方針」と明らかにした。

キム・ギョンナク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/839811.html韓国語原文入力:2018-04-09 22:24
訳M.C