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48 Shale basins in 38 countries, as per the EIA

　国際社会の石油地政学が根本的に変わりかねないという指摘が出ている。 場を根本的に変える、いわゆる‘ゲーム チェンジャー’が登場したということだ。

　米国の石油生産は2014年になれば現在より約25%増え、26年ぶりに最高水準になるだろうと米国エネルギー情報庁(EIA)が去る9日に発表した。 米国国内の石油生産は昨年の日量640万バレルから来年には790万バレルになる。 米国の石油輸入は2005年の日量1250万バレルからますます下がり、2014年になればその半分以下の600万バレルになるとこの機関は予測した。 この傾向どおりに進めば、米国は2020年頃には日量1110万バレルを生産し、1060万バレルに留まるサウジアラビアを抜いて世界最大の石油生産国になり、2035年にはエネルギー自給国になるだろうと国際エネルギー機構(IEA)は推算した。

　いったい何が起きているのか。 シェール エネルギーが商用化されるためだ。 地球の堆積岩層に閉じ込められているシェールオイルとガスを開発する技術が最近5年間に飛躍的に発展した。 特に水圧粉砕という技術が商用化された。 米国で天然ガスの価格は最高値であった2008年に比べ現在は4分の1に下がった状態だ。 金融危機による産業需要の減少が原因ではあるが、根本的には米国でシェール ガスなどの天然ガス生産が大きく膨らんだことがある。 米国は2015年にはロシアを抜いて世界最大の天然ガス生産国になると国際エネルギー機構は予測した。

　シェール エネルギー資源の埋蔵量は、人類が今後少なくとも100年間は豊富に使ってあまりある量という主張だ。 現在シェール エネルギー試験開発現場で最も注目されている米国コロラドのグリーンリバー地層には約3兆バレルの石油に相当するシェール エネルギーが埋まっていると米国会計監査院は評価する。 人類は去る100年間に1兆バレルの石油を消費してきた。 シェール エネルギーの全世界的埋蔵量は現時点では推算不可能なほどという指摘だ。

　特に米国と中国にその埋蔵量が多い。 シェール ガスの場合、中国は886兆立方フィート、米国は750兆立方フィートの埋蔵量で世界1・2位だ。 両国は世界で最もエネルギーを多く消費する国だ。 すでにシェール エネルギー開発の先頭走者である米国に次ぎ、中国もシェール エネルギー開発に乗り出すことは明らかだ。 ウクライナも24日Royal Dutch Shellに約100億ドル相当の自国内シェール ガス開発権契約をした。 エストニアとポーランドなどはすでにシェール エネルギーを生産する段階にある。

　シェール エネルギーは米国と中国をエネルギー自給国に変えるなど、国際社会に及ぼす影響が核爆弾級だ。 1973年オイルショック以後の国際社会の地政学を根本的に変えることもありうる。 石油のために起きている中東紛争、石油など資源確保を巡るG2時代の米国と中国の葛藤などの意味を退色させ、国際政治の文法も変えるだろう。 石油を原料とする化学、肥料、プラスチック工場などが海外から再び米国に回帰するなど産業効果もすでに始まった。

　シェール エネルギーの効用性が誇張されているという指摘もある。 特に、砂、水、化学物質などを高圧で地層に噴き入れて堆積岩から石油とガスを抽出する水圧粉砕方式は、環境的にまだ安全が立証されていない。 水質および土壌汚染に途方もない水資源が浪費されると環境論者たちは主張している。 英国ランカシャーでは水圧粉砕方式でシェール エネルギーを開発し、微震が2度も起きて開発が中断されもした。 安全が保障されるとしても地層の奥深くにある資源を蚕食した後に生じる地層空洞化現象が後になってどのような結果を招くかは分からない。 フランスとスイスは水圧粉砕工程を禁止した。 シェール エネルギーは既存の石油やガスに比べて炭素排出が少ないとは言うが、基本的には化石燃料だ。 価格の安いシェール エネルギーは現在進行中の太陽光などのグリーンエネルギー開発を先送りするだろう。

　このような否定的側面がシェール エネルギーという目前の誘惑を防ぐことはできないだろう。 すでに賽は投げられた。 人類がオイルショック以後40年間に取り組んだ石油と関連した問題を考え直さなければならない時だ。