原文入力:2012/07/15 11:19(2542字)
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MKの力作であるにも関わらず月間目標値に達せず
過度なオプション パッケージ商売に顧客はそっぽ
競争車種ジェネシスはオプション基本 装着
チョン・モング(MK)会長の格別の寵愛を受けて誕生した起亜車の大型セダンK9が不振を免れなくなっている。 今年国内だけで18,000台を販売すると断言したが、5月2日の発売以後二ヶ月間に2980台というみすぼらしい成績をおさめた。
13日、起亜車によればK9の5~6月販売台数はそれぞれ1329台、1651台で計2980台の販売に終わったことが分かった。 毎月2250台を売らなければ今年の目標である18,000台にはならないが、二ヶ月間で目標より1500台以上不足した。
反面、競争車である現代車のジェネシスは5~6月にそれぞれ1295台、1784台を記録した。 新車であるK9より時間が経つほど販売量が増加しているのだ。 K9は発売以前から車級や価格帯などが重なるジェネシスと競争すると予想されていた。 だが、今までのところ '旧官が名官'という話が出そうな状況だ。
屈辱的な販売高にとどまっているK9だが、事実 起亜車が4年5ヶ月間に5200億ウォンを投じて作った会心の力作だ。 国内新車開発史上、最も多くの費用がかかった。 チョン・モング会長も新車発表会で「最善をつくしただけに(K9販売が)うまくいきそうだ」と話したほどだ。 チョン会長はK9を直接運転してみた以後、専用車として乗る程に非常に満足気だった。
このようにチョン会長の格別の寵愛を受けたK9の成功に対して発売初期には異見を唱える人は殆どいなかった。 新車発表会で会った起亜車役員も成功に自信を持っていた。
だが、実際に販売に突入したK9の成績は本来の期待値にはるかに至らなかった。 起亜車経営陣が非常事態になったのもこのためだ。 当初、輸入車を捉えると大言壮語したが、K9がむしろ高級車市場を拡大して競争会社の販売を助けているという分析まで出てきている。
実際、起亜車によればイ・ヒョングン副会長とイ・サムウン社長が最近ソウル、狎鴎亭(アックジョン)の起亜車社屋で緊急対策会議を持った。 チョン会長の格別の関心を集める車両であるだけに、どんな方法を使ってでもK9の販売を増やせと指示したという。
そのためか一部では起亜車が6月だけで300~400台ほどを無理やり出庫したという話も出てきている。 全国の代理店に強制的に車を押し付けて月間販売の数字を増やすための苦肉の策を使ったのだ。 自然体で行ったなら先月の販売は1200台水準だった計算だ。
起亜車がK9販売に神経を尖らせる理由は国内完成車開発プロジェクト中で最も多額(5200億ウォン)を一度に注いだためだ。 損益を合わせるには内需で毎月2250台以上を売らなければならない。 来年には海外を含めて年間2万5000台を売るといったのも同じ脈絡だ。
だが、起亜車の思いとは異なり販売が伸びなくなっている。 去る5月の発売当時、K9の契約台数が4000台を越えたと起亜車が主張したが、5~6月の販売だけを見れば大幅に膨らませた数字であったことが確認される。
当時、起亜車はK9が1日100台以上の注文が入ってきており、すでに4000台の予約販売を突破したと明らかにした。 これが事実であれば起亜車が当初提示した今年の販売台数1万8000台を軽く越えることができた。
しかしK9は7月に入り一日の契約台数が60~70台水準に急激に落ちるなど発売2ヶ月で新車効果が消えつつある。 7月の場合、営業日数が22日なので1日平均65台ほどが契約されるとしても1430台に終わる。
このために起亜車内部ではK9の月販売台数が1500台以下に落ちるのではないかと憂慮している。 すでにオプションを集めたパッケージ価格を調整して全体の販売価格を低くしなければならないという話まで流れ出ている。
このようにチョン・モング会長の野心作であるK9の販売がますます不振のドロ沼に陥る理由は、起亜車が多くのオプションをまとめてパッケージとして売ることにより、実際の販売価格が過度に高まったためだ。
現在K9の基本価格は5290万~8640万ウォンだ。 問題は主要オプションがパッケージとして括られていて、主力モデルの実売価格は6800万~7500万ウォンに達するという点だ。 競争車であるジェネシスより1500万~2000万ウォンも高い。
実際、消費者が最も関心を持っているオプションである'ヘッドアップディスプレイ'が代表的だ。 ドイツ車に見られるようなこのオプションは、基本搭載されていない。 360万ウォンのハイテク パッケージを選択してこそ装着される。 車両価格が過度に上がるのもこのためだ。 不必要なオプションまでがパッケージとして括られているためだ。
反面、現代車は2013年型ジェネシスを出しナビゲーション、後方カメラなどの高級オプションを基本適用して価格も下げた。 K9などにより販売が急減すると果敢に勝負に出たのだ。
実際、主力である3.3リッター プレミアムの場合、DISⅡナビゲーション、ブルーリンク サービス、レキシコン プレミアム サウンド システム、電子式パーキング ブレーキ、タイヤ空気圧警報装置など600万ウォンを越えるオプションを追加したが車両価格の値上がりは264万ウォンに留まった。
これについて自動車業界関係者は「高級大型セダンならば多様な機能を基本搭載せざるをえないのではないか」として「パッケージでオプションを括って販売するのはメーカーが生産を容易にしようとしているだけで消費者を大切にしているとは見られない」と指摘した。
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原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/542521.html 訳J.S