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世宗(セジョン)大 生協 追い出される瀬戸際… "学校が学生の財布まで狙うのか"

原文入力:2012/06/21 22:31(2578字)

←世宗(セジョン)大生協で運営しているコンビニエンスストア

 外注業者が運営する学生会館コンビニエンスストアよりコーヒーとミネラルウォーター、牛乳などの飲料価格が40%ほど安い。 1万ウォンずつ出資した3000人余りの学生と教職員が世宗大生協の組合員として加入している。

[99%の経済] 協同組合が芽生える

 ①町内パン屋 生存解決法は
 ②町内生協、イーマートに挑戦する
 ③韓国のモンドラゴン、原州(ウォンジュ)に行く
☆④青年たちよ、協同組合に加入しよう
 ⑤韓国の協同組合時代を開く

 "協同組合では自分自身のために仕事をする。 そのため資本主義では抑えられていたすばらしい作業能力がすばらしい力になって噴出する" (アルフレッド マーシャル). 若者たちが企業家精神を精一杯に発揮できる協同組合の機会が開かれている。 大学の私的所有権を掲げて大学生の軽い財布を脅かす世宗大生協事態現場も告発する。

 貧しい学生の財布より大学の富を先に考えるならば? 良い大学とは言えないだろう。

 最近多くの大学で財布が寂しい学生たちの負担を減らし、健康的なメニューを提供しようとする自力更正の動きが起きている。 学生と教職員が自ら生活協同組合(生協)を設立し、学内売場の運営に乗り出している。 ひたすら大学の善意だけに寄り添うことはできない理由だ。

 世宗大生協は2001年に一足早く設立された大学協同組合のベンチマーキング モデルだ。 だが、最近になって危機を迎えている。 ややもすると、‘世界協同組合の年’にキャンパスから追い出される協同組合1号になる可能性が高まっている。

 20日昼、ソウル、君子洞(クンジャドン)の世宗大キャンパス教職員食堂。 イ・ヨンジェ(経営学科4年)氏は「生協が運営する食堂で毎日玄米食を食べられて本当に良い」として「毎日この食堂を利用している」と話した。 同じ学科のチョ・アラ氏も「外注業者の食堂より生協食堂が価格も安くおかずも良い」と付け加えた。 生協組合員でもある2人の学生は「生協が提供する学生たちの宅配物を代わりに受け取りロッカーを安く供給するサービスも愛用しているが、学校側が生協に撤収を要求するとは残念だ」と憂慮した。 世宗大側は昨年生協の撤収を要求する明け渡し訴訟を提起し、最近控訴審裁判所で私的所有権を認める勝訴判決を受け取った。

 世宗大生協が運営する食堂・コンビニエンスストアの運営実状を調べてみた。 学生たちに人気がある大トンカツ定食の価格が3200ウォンで、学生会館に入居している外注業者食堂(3500ウォン)より安かった。 さつまいもトンカツは3200ウォン(生協)と4000ウォン(外注業者)で価格差がより大きかった。 生協では学生たちの料理競演大会を開き新メニューを開発したりもしている。 キムチチーズ炒飯ブリットとトンカツのりまきが今年発掘された‘作品’だ。 世宗大生協のナム・ジンサン企画管理チーム長は「私たちは食堂で化学調味料を一切使わず、国内産の食材料を使っている」として「生協の収益より学生たちの健康とふところ事情を先に考える」と話した。

学校側 生協撤収訴訟に勝ち
外注業者にに運営権を渡す模様

学生ら "価格が安い物が良いのに
撤収要求はとても残念だ"

全国大学生協 計29ヶ所
売上額合計 1585億に達する

 コンビニ物品の価格差ははるかに目についた。生協コンビニで1100ウォンのコカコーラが、学生会館内に入居した外注業者では1500ウォンであったし、同じブランドのミネラルウォーターは400ウォンと750ウォンで2倍近く価格差異が生じた。 旅行用ティッシュは生協が400ウォン、外注業者は700ウォンだった。 牛乳、ヨーグルト、コーヒーなど7種の飲料と旅行用ティシュを購入して総額を比較してみると、生協売場(6800ウォン)と外注業者コンビニ(9750ウォン)で何と40%の価格差異が生じた。 大学が外注業者から高い賃貸料と寄付金を受け取り、その業者は学生たちを相手に暴利を取るという連鎖凶悪だ。 ナム チーム長は「生協コンビニでは購買原価に30%以下の販売マージンを付け、食堂でも100ウォンでも上げるまいと努めるが、利益を追求する外注業者は違う」と話した。

 世宗大のパク・ヘイル総務処長は「すべての売場から生協を撤収させ外注業者に渡すという意味ではない」とし「施設が老朽化した一部売場の運営権を学校が譲り受け直接運営して人件費など経営の規模を減らす必要がある」と話した。 だが、生協と組合員は結局は儲かる売場の運営権を大学が持っていくのだろうという疑いを隠さない。 生協は最近、声明書で「学生たちのお金で資産を膨らませてきた大学が今度は学生たちの食事代まで狙っている」と非難した。

 韓国大学生活協同連帯会議イ・ミオク組織教育課長は「私有財産の主人だからと生協の存廃を思いのままにするのではなく、生協の公益性を先に認めなければならない」として「協同組合の働き手を輩出した模範事例である世宗大生協を守れないならば世界協同組合の年が色あせるだろう」と話した。

 一方、世宗大とは異なり最近大学街では協同組合熱気が高まり、昨年以後だけで計8ヶの大学生協が新たに設立された。 1990年の朝鮮大を皮切りに、今まで全国に建てられた大学生協は計289ヶ所に及ぶ。 売上額合計が1585億ウォンで、大学1ヶ所平均が50億ウォンを越えた。 国立大生協が多数だが、延世(ヨンセ)大と梨花(イファ)女子大、慶煕(キョンヒ)大、崇実(スンシル)大、韓国外大などの私立大でも生協が運営されている。 韓国放送通信大と忠南(チュンナム)の牧園(モクウォン)大でも今年中に生協設立を推進している。

文・写真/キム・ヒョンデ先任記者 koala5@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/539064.html 訳J.S