原文入力:2012/03/15 22:45(2115字)
←携帯電話価格 水増し販売過程. 資料:公正取引委員会(※クリックすればさらに大きい絵を見ることができます)
公取委、製造業者・移動通信社 価格水増し摘発
価格をわざと上げた後に割引恩恵 与えるかのように誤魔化し
業者らに453億WON 課徴金…三星(サムスン)・SKT "法的対応"
消費者は‘カモ’だった。
三星電子が価格を高く付けSKTに携帯電話を渡せば、SKTは価格をさらに膨らませて代理店にばら撒いた。そして膨らませた分だけ代理店に販売奨励金として支給し‘恩恵’を施した。三星電子とSKT両者から販売奨励金を受け取った代理店は消費者に補助金を与えるように見せながら携帯電話を販売した。 消費者は恩恵を得たものと思うが、それは事実ではなかった。
公正取引委員会が1年余り現場調査を行ったあげく、携帯電話製造業者と移動通信社がグルになって携帯電話価格を膨らませ大幅な割引特典を付与するかのように消費者をだましてきた事実を明らかにし、15日是正命令と共に課徴金を賦課した。 アップルのiPhoneだけが唯一このような問題がないことが明らかになった。
SKT・KT・LGU+等、通信3社は2008年からの3年間にわたり携帯電話44モデルを代理店に渡しながら、価格を購買価格より平均22万5000ウォン高く策定した。 そして差額22万5000ウォンで消費者に大きな恩恵を与えているように振る舞った。 三星電子・LG電子・パンテックなどの製造会社も実際に自分たちが通信会社に渡す価格よりさらに高く販売価格を付け、代理店に出すように具体的な金額まで通信社に提案しながら手伝っていた。 消費者が接する価格が高ければ‘高価携帯電話イメージ’が作られるという判断からだ。
三星電子など製造3社は通信会社より更に上手で、3年間に209種の携帯電話モデルを通信社に納品する際に供給価格を膨らませていた。 価格を高くつけて代理店に支給する販売奨励金の財源を用意したわけだ。 これを通じて代理店に携帯電話一台当り平均23万4000ウォンの販売奨励金を支給していた。そのためにある業者の携帯電話モデルの場合、国内通信社に供給する価格が輸出する価格より31万3000ウォンも高かった。
移動通信社と製造会社が二重に価格を膨らませたために、携帯電話の販売価格は急上昇した。 これに対し消費者はさらに高い補助金と割引恩恵を受けるために、さらに高い料金制に加入する傾向を示した。三星電子などの製造会社は高価マーケティングと代理店奨励金で自社携帯電話の販売を増やし利益を得たし、SKTなどの移動通信社は高い料金制への加入者が増えるようにして利益を増やしたわけだ。
実際に人気を呼んだある携帯電話モデルの場合、メーカーが通信社に渡す供給価格は63万9000ウォンなのに、通信社が代理店に出す出庫価格は94万9000ウォンで差額が31万ウォンにもなっていた。消費者は補助金を受け取り87万1000ウォンでこの端末を購入していた。 メーカー供給価格に物流費用4万ウォンを加えて67万9000ウォンで消費者に渡されるのが正常だが、実際は19万2000ウォンも高く売っていたわけだ。
公取委はこの日、SKT202億5000万ウォン、三星電子142億8000万ウォンなど、移動通信3社と製造3社に総額453億3000万ウォンの課徴金を賦課した。KTは51億4000万ウォン、LGU+は29億8000万ウォン、LG電子は21億8000万ウォン、パンテックは5億ウォンの課徴金を割り当てられた。 合わせて移動通信3社には供給価格と出庫価格の差額内訳を、製造3社には月別販売奨励金支給内訳を各会社のホームページに公開しろと命令した。公取委関係者は「複雑な現在の携帯電話販売構造のために消費者は価格構造を理解し難く、価格の透明性も不足している」として「消費者の信頼を悪用した‘錯視マーケティング’に該当する」と説明した。 公取委はこの他にSKTが三星電子などの製造会社が直接代理店に携帯電話を流通することを妨害し競争を制限したと判断して、是正命令と課徴金4億4000万ウォンを別途払わせた。
SKTと三星電子はうなずかなかった。SKTは「販促活動の一環として補助金を活用することは携帯電話だけでなく、すべての製品の流通過程で共通のマーケティング活動であり、公取委の審議結果は市場競争を活性化し消費者に実質恩恵を提供しているという点を考慮していない」と反論し、異議申請・行政訴訟などを進めると明らかにした。三星電子は「携帯電話の価格水増しはもちろん、不当な顧客誘引行為をしてはいない」として「公取委議決書を検討した後、行政訴訟などの法的措置を取る」と明らかにした。 キム・ジンチョル記者 nowhere@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/523725.html 訳J.S