原文入力:2012/02/19 22:22(1374字)
昨年‘12月貿易収支’発表エラー
実際は23億ドル…あきれた統計エラー
政府 "ある業者、韓国ウォン貨をドルとして申告"
政府が実際より倍近く膨らんだ貿易黒字統計を発表したことが一歩遅れて確認された。政府統計の信頼度墜落はもちろん、でたらめ数値を根拠に楽観的な経済展望を出したことに対する論難が予想される。
19日、関税庁集計(2月15日基準)を見れば、昨年12月の輸出額は477億ドル、輸入額は454億ドルで、貿易収支黒字が23億ドルと現れた。政府が当初発表した‘速報値’より実際の貿易黒字幅が何と17億ドルも小さくなった。知識経済部は先月1日に発表した12月輸出入動向(速報値)で、輸出額が月間史上最大値である497億ドルとなり40億ドルの貿易収支黒字を出したと明らかにした。 輸入側の最終集計は速報値と大差なかったが、輸出額は19億ドル以上減った。 これに伴い、輸出増加率は速報値(12.5%)よりはるかに低い一桁(8.2%)に留まり、‘月間最大輸出額’も結果的に嘘の発表をした格好になった。
関税庁は「輸出入動向速報値は企業等の申告額基準で発表している」として 「12月申告額中、ある中堅鉄鋼業者(ホットコイル)1ヶ所がドルでなく韓国ウォンで間違って申告したせいで、輸出額が過大計上された」と釈明した。 ある輸出業者のミスで実際の10億ウォンの輸出が10億ドルに膨らんだということだ。(訳注:現在1ドルは1100WON程度)
月間輸出入動向はヨーロッパ財政危機による実物景気余波を計る重大変数であるため、いつにもまして世論の関心が集中している指標だ。当時、企画財政部・知識経済部など経済部署はもちろん民間経済研究所は12月速報値を聞いて「輸出が予想より善戦している」として肯定的展望を出した。呆れ返る統計エラーが政府と市場参加者の誤った景気判断につながったわけだ。
韓国銀行経済統計局関係者は「微細な誤差調整はありえるが、貿易収支額に匹敵するほどの違いが生じるのは理解し難い」として「輸出増加率が一桁に落ちたのは分析方向を考える上で決定的要因となり得る」と話した。 去る1月の貿易収支は20億ドルの赤字に転換した。
関税庁通関企画課関係者は「速報値と確定値はいくらか違いが生じるものだが、今回はエラー申告額が大きかった」と話した。関税庁は速報値の申告エラーを補正し毎月15日頃に前月確定分を発表する。 この数値を政府部署と国内外研究機関が公式統計として活用している。 しかし今回の統計エラーは実際の船積み実績を確認する過程で一歩遅れて発見され、確定値にも修正・反映されなかった。
匿名を要求したある民間経済研究所マクロ分析チーム長は「輸出入動向は対外的にも関心が大きい数値なので、政府統計の信頼がかかった問題」として 「一回だけの失敗なのか、構造的な問題なのかを確かめてみなければならないだろう」と話した。
キム・フェスン記者 honesty@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/519763.html 訳J.S