原文入力:2012/02/09 22:58(1827字)
KT "トラフィックが大きくなり一般利用者 被害憂慮" …17万世帯 対象
三星 "120ヶ国余りに輸出しているがこんなケースは初めて" 反発
SKB・LGU+は遮断計画なし…放送通信委員会 "違法性有無 検討"
KTが10日から三星電子のスマートTVを利用する顧客の超高速インターネット接続を遮断すると明らかにし波紋が生じている。 放送通信委員会はKTが実際に遮断に出る場合「利用者利益侵害などKTの法律違反有無を検討し、違反したと判断されれば厳重な制裁を行う」と明らかにした。
キム・ヒョシル KTスマートネットワークTFチーム長(常務)は9日、ソウル、光化門(クァンファムン)のKT社屋で記者懇談会を開き、「多数のインターネット利用者を保護し市場秩序を回復するためにインターネット網を無断で使うスマートTVに対して10日から接続制限に入る」として「通信ネットワークに無賃乗車データが急増すれば情報技術(IT)生態系自体が共倒れしかねないという判断で熟慮の末に施行することにした」と明らかにした。
遮断対象は三星電子のスマートTVに限定されており、LG電子やソニーなど他メーカーの製品は該当しない。現在、我が国には約100万台のスマートTVが普及しており、この内、三星電子製品は40万台程度だ。KTの超高速インターネット市場占有率が43%であることを考慮すれば、10日から17万世帯の最新型TVが墨壷(役立たず)になるわけだ。SKBとLGU+等、他の超高速インターネット事業者は顧客のスマートTV利用と関連して苦しい問題ではあるが現在トラフィック問題が深刻でなく一方的に接続を遮断する計画はないと明らかにした。
三星電子関係者は「スマートTVを120余ヶ国に輸出しているが、いかなる国でもKTのような通信業者の要求のために機器が役立たずになる状況には置かれたことがない」として「政府が主管する関連者協議体である‘網中立性フォーラム’ですでに扱っている問題なのに、KTが別途の交渉の席を要請することがいぶかしい」と話した。
放送通信委員会もこの日ブリーフィングを開き、「KTの行為は事業者間の利害関係のために利用者に被害を及ぼす恐れがあるという点で不合理で不当だ」とし「網中立性原則に対する社会的合意精神を傷つける恐れがある」と明らかにした。 放送通信委員会は昨年末‘網中立性とインターネット トラフィック管理に関するガイドライン’を作り、今年1月1日から施行している。 ガイドラインは利用者の権利、インターネット トラフィック管理の透明性、合法コンテンツ・機器などの遮断禁止、合法コンテンツ・サービスなどの差別禁止、合法的なトラフィック管理許容など5つの基本原則から構成されている。
KTが合法的なコンテンツと機器の差別を禁じた‘網中立性’原則を無視してインターネット接続の遮断に乗り出したことは事業者間交渉を有利に導くための布石と解説される。 KT関係者は「LG電子は協議に入っているけれど三星電子は去る1年余りの間、交渉を無視している」として、LGを除いた背景を説明した。 キム常務は「スマートTVメーカーが通信網に無賃乗車している状況であり、通信事業者が持つ通信網の価値認定が必要だ」として「世界的に事例がないが、我が国で先にメーカーと通信社間の共生役割モデルを作り、グローバル市場を先導する意味がある」と明らかにした。KTはまたスマートTVが活性化する場合、現在のインターネットTV(IPTV)対比で5~15倍のトラフィックが発生し、一般利用者の被害が憂慮されるという理由を挙げた。
三星電子は「消費者は誰でも差別されずにサービスを利用できるという網中立性原則に背く」として「スマートTVのデータ使用が過度なトラフィックを誘発するという主張は客観的な検証が必要だ」と明らかにした。 放送通信委員会は「トラフィック増加と網投資額分担問題を解くために専門担当班を構成する一方、事業者どうしが協議体を作るようにする」と明らかにした。
ク・ポングォン記者 starry9@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/518349.html 訳J.S