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貿易収支 24ヶ月ぶり赤字…韓国経済‘暗雲’

原文入力:2012/02/01 19:35(1664字)

←昨年12月5日、全南(チョンナム)、木浦(モクポ)新港で輸出用自動車とコンテナが船に積まれている。 木浦/ニューシス

1月収支 -19億ドル 記録
船舶・通信機器 輸出減り
原油輸入額が増えたため
世界経済条件・内需 悪く
輸出増加率 継続 鈍化

 貿易収支が24ヶ月ぶりに赤字に転落した。 輸出増加率は27ヶ月ぶりにマイナスを記録した。 ヨーロッパ財政危機の継続と先進国の景気低迷に続き、新興国まで成長率が鈍化してきたためだ。 簡単に解ける問題ではなく輸出に頼ってきた韓国経済に大きな暗雲を垂らしている。

 知識経済部は去る1月の貿易収支が2010年1月以後 初めて19億ドル(通関実績暫定分)の赤字を示したと1日明らかにした。 輸出は昨年1月より6.6%減少した415億ドル、輸入は3.6%増加した434億ドルを記録した。 知経部は「季節的要因と船舶輸出の減少、原油導入額の増加などの複合的要因」のためだと説明した。

 昨年の1月を除き2008~2010年の各1月には毎度赤字を記録したいわゆる‘1月効果’が作用したという説明だ。 年末に‘押し込み輸出’をすることにより1月の輸出物量が毎年減るということだ。 だが、2004~2007年の各1月には毎度黒字を記録しており、季節効果のせいにすることは容易でない。

 昨年1月に月間最大値を記録した船舶輸出が約46億ドル減ったことも大きな要因に挙げられる。 船舶輸出の不振はヨーロッパ連合(EU)への輸出実績が35%減少する上で決定的だった。 そのためにヨーロッパ連合との自由貿易協定(FTA)発効後、昨年11月(3億9千万ドル)に続き先月(2億7千万ドル)も再び貿易赤字を記録した。 主な輸出品目中の一つである無線通信機器の輸出が40%急減したことも収支を悪化させた。 国内業者のスマートフォン世界市場占有率は大きくなったが、ベトナムなど国外生産が拡大しており輸出はむしろ減っている。 輸入では原油等エネルギー輸入物量が減ったにもかかわらず、価格上昇により輸入額は9.6%増えた。 半導体製造設備の輸入増加率が98.5%も急増するなど資本財輸入が増加したことも影響を及ぼした。

 ハン・ジンヒョン知経部貿易投資室長は「2月から輸出が増加傾向に戻り、貿易収支も黒字を記録することになると見る」と話した。 政府は今年の輸出は5950億ドル、輸入は5700億ドルと予想している。 だが簡単ではない状況だ。 ある程度予想はしたが輸出増加率が急速に鈍化している。 20%台を上回った輸出増加率は昨年10月に10%台に落ち、先月には27ヶ月ぶりに初めてマイナス成長(-6.6%)を記録した。 シン・ソクハ韓国開発研究院(KDI)研究委員は「今後継続的に輸出増加傾向が鈍化するだろう」としながら「対外経済の悪化が続く中で次第に内需側にも影響を及ぼし始めた」と話した。 核を巡る米国とイランの緊張高揚で原油価格が急騰することも予想できなかった悪材料だ。

 輸出の73%を占める新興国の成長鈍化も不安要因だ。 中国の成長率が8%台に下がり、対中国輸出の増加率も2桁から1月には7.3%まで低くなった。 チェ・ソングン現代経済研究院専任研究員は「対外条件が簡単には良くならないため貿易収支を今後も圧迫するだろう」と話した。

 経済のもう一方の軸である内需が振るわない状況で、政府が当初目標にした3.7%成長は容易でない展望だ。消費増加率は昨年4分期に2008年以後3年ぶりに初めてマイナスに転じた。 設備投資は昨年4分期は前年度より5.4%減少するなど投資もまた不振を免れなくなっている。

リュ・イグン記者 ryuyigeun@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/517059.html 訳J.S