原文入力:2011/09/27 23:36(2098字)
五日間で観客100万人超え 興行加速度
ファン・ドンヒョク監督 "さらに多くの観客が見れるよう再編集中
事件だけでなくどのようにして忘れられたかを重く扱った"
<トガニ>ファン・ドンヒョク監督は観覧等級を低めるための再審議を要請することにしたと明らかにした。
"考える余裕もない。" 映画<トガニ>を演出したファン・ドンヒョク監督はちょっと戸惑った反応だった。 封切り5日目の27日、観客数が100万人を超したうえ、映画の中の実話事件に対する再捜査要請など社会的反響が大きいためだ。<トガニ>は前売り率と座席占有率でも最近の封切り作の中で首位を走っており興行上昇曲線が当分は崩れないさそうに見える。駐韓米軍として韓国に来た養子の実話を扱った<マイファーザー>(2007年)に続き、忘れられた事件を正面から扱ったファン監督と27日電話でしばらく話を交わした。彼は「最近、観覧等級再審議の要請のための再編集をしている」と語った。
-小説同様、映画が重くて、不快な真実を扱ったために観客がたくさん見てくれるか心配だった。ところが反応が尋常でない。
"私たちはニュースで児童性暴行事件を多く見たが、映画ではほとんど初めてこういう事件を本格的に扱ったためでもある。ところでこの映画は原作小説もそうだが児童性暴行事件だけを扱ったわけではない。‘こういう事件が起きたが、なぜきちんと処罰を受けさせられなかったのか、どのようにしてこの事件が忘れ去られていったのか’がさらに重く扱われている。社会の強者と弱者に関する話で、既得権層の構造的問題点に触れたため観客がこういう反応を示しているようだ。
法曹界、警察、私学、公務員などの問題はニュースでたくさん見たことだ。こういう問題が障害者児童性暴行事件一つに全て集約されていると考えられ観客の感情と怒りを呼び起こしているようだ。"
-私たちの社会全般に正義に対する渇望が大きくなっている状況で、この映画が観客の心中にある正義と怒りを呼び起こしたという分析もある。
"映画にも出てくるが、裁判所に‘自由、平等、正義’という看板が懸かっている。1970,80,90年代、2000年代を経て韓国社会が少しは良くなったというけれど、一般市民は自由、平等、正義を体で感じる程に具現されていないと考えているようだ。映画がそのような地点を語っている点に観客が共感しているのではないかと思う。"
-原作のストーリーに従ったものの、小枝を払って早く法廷場面へ進ませた選択も観客の没入を高めるのに功を奏した選択だったと見える。
"力の論理によってこの事件が埋められられていく過程が一層衝撃的であったし、映画はその点を重く扱おうとした。そのために事件を見せ早く法廷場面へ進行させ、この事件が覆い隠される様子に集中させた。"
映画が観客の心の中の正義と怒りのコードを爆発させ、社会的波紋を呼び起こしている。
-セクハラ場面を再現した子役俳優たちの演技に対する表現強度とそれにともなう子役たちの精神的傷を憂慮する指摘もある。
"子役たちの撮影時間制限など子役俳優たちを保護する装置が必要だということに共感しているし、そうなることを願っている。そのような制度が定着していない状況では製作スタッフの個別的努力が求められざるを得ないが、私たちの映画を撮りながら子役俳優の両親と成人俳優が子役が精神的傷を受けないよう最善の努力をつくしたということは申し上げたい。今、子役俳優たちと一緒に劇場舞台挨拶を行っているが、ご両親と子供たちが(傷を受けた)そのような人のように見られるのではと心配な点もある。"
-(青少年観覧不可等級を低めるために)現在封切り中の映画から少し修正された再編集をしているか。
"再編集中だ。映像物等級委員会で青少年観覧不可判定をしたのは映画の全体メッセージではなく一部場面のためであるようだ。観客が不快に感じる恐れのある子供たちに対する暴行と性醜行場面の一部を削除しようと思う。"
-上映時間はそのまま維持するのか?
"法廷で証言をした守衛のおじさんの心境が変わる様子などが最終編集で切られたが、そのような場面を復元して上映時間を合わせようとしている。食っていくために正しくない選択をした守衛のおじさんが変わる様子等を通して生徒たちでも見ることができる教育的な感じをもう少し入れたい気持ちだ。"
-映像物等級委員会にいつ再審議を要請するつもりなのか?
"最大限 早くしなければならないと思う。来週に映等委に再審議を要請してみようとしている。高校生たちもこの映画を見れば共に悩んで語れるのではと思う。"
ソン・ホジン記者 dmzsong@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/movie/498209.html 訳J.S